外装リフォームの教科書 Vol.13-2
外装リフォームを獲得するための営業のコツ~ヒアリング~
外装リフォームはお客様にとって不安要素が多い工事です。単に綺麗にするだけのつもりでいても、不具合が見つかるたびに工事内容がどんどん膨らみ、「不必要な工事まで含まれていないだろうか」「本当に今必要な工事なのだろうか」「日中不在で都度確認できないから心配だ」と疑心暗鬼になりがちです。
外装営業ではそうした施主の不安を取り除くために、どのようなことに気をつけるべきか、またどのようにしたら納得してらえるかを工夫していくことが大切です。
ヒアリングはかしこまらずに
ヒアリングというと「要望を多く聞き出さねば」と固く考えてしまいがちだが、情報が欲しいからと、思いついたことを矢継ぎ早に質問したり、「えー、あと伺っておくことは…」などと考え込んでしまうと、相手は話しづらくなってしまう。あらかじめ押さえておきたいことを打ち合わせシートなどにメモしておけば、確認モレを防ぐと同時にお客様の言葉に耳を傾ける余裕が生まれるはずだ。また外装工事は家の寿命に関わる工事である上、専門的な話も出るので、ご夫婦であれば一緒に話し合いに参加してもらえるようにしたい。
相槌・表情・リアクションで気持ちを伝える
人は自分の話をじっくりと聞いてくれる人には更にその先を話したくなるもの。ちょうど良いタイミングで相槌を打ってもらえると相手も話しやすい。わざとらしくなく、すかさず合いの手を入れるのがコツ。また、楽しい話の時は笑顔で、真面目な話はキリっとした表情で、会話のON/OFFを心がけよう。
打ち合わせ記録・スケジュール表で安心感を
ヒアリングに限らず、お客様との打ち合わせ時には「打ち合わせ記録書」に書き込もう。複写式の用紙を用いて1枚をお客様に手渡し、1枚は保管を。また、見積もり提出日から工事完了日等までのタイムスケジュール表をお客様の予定とすり合わせながらまとめると商談がスムーズに流れる。お客様の方も「このように進めば○○までに完了するのか」と安心できるだろう。
▲スケジュール表の例
不具合は聞いてわかるものではない
お客様は不具合があるかどうか聞かれても、「汚れているのが気になる」といった目に見えることくらいしか認識していないもの。多少の雨漏れがあっても気付かないでいることもあるくらいだ。
つまり外装の不具合は、ヒアリングで確認できるものは少なく、実際に調査してわかるものと考えよう。内容によっては内部からの調査が必要なこともあるため、その場合は「調査の時に天井裏をのぞかせていただきたいので、天袋の中のお荷物を一時的に移動いたします」などと内部調査を行う旨を事前に伝えることが必要だ。またお客様は素人考えで家の状態を過度に心配していることもあるが、その時はすぐに否定せずに、「なるほど」とまずはしっかりと受け止め、確認をした後にプロの見解を伝えるように心がけたい。
リフォマガ2021年9月号掲載
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