あなたはいくつ？リフォーム営業偏差値
売上金額だけがリフォーム営業スキルの全てではない！リフォマガでは独自に偏差値を設定。売上や利益率、成約率、勤務時間などから分析することで、強みや課題を洗い出せる。有力店のリフォーム営業たちから、水準をあげる秘訣を聞いた。
強みと課題がわかる！
リフォーム営業のための6つの指標
年間3億円の効率営業術
パーステクで1日7件商談可能に
ウィル空間デザイン（兵庫県宝塚市）大石 徹さん
照明の追加提案で金額アップ
ビフォーアフターが決め手
中古住宅を販売した後リフォームを行うウィルに入社して7年目の大石さん。3年目で名古屋の新規店のスタートの営業担当を任され、昨年には年間売上3億円越えを達成した。
同社は不動産の部署で施主が購入した中古住宅のリノベーションを担当するため、不動産購入時の金額によって、すでにリフォームの予算が決まっている顧客が多い。大石さんは追加でローンを組んでもらうなど、リフォームの受注額を上げるのが得意だ。全体のカラーコーディネートを意識してカーテン・家具・エアコンなどを合わせて提案。すべて通れば300万円程度上積みできる。
特に力を入れるのは照明の提案だ。シーリングをダウンライトに、照明の設置数を減らして間接照明に、とグレードアップ。20万円程度プラスできる。「間接照明は目に光が入らず、人体にとって快適な空間が作れるとアピールします」と大石さん。Panasonicなどのメーカーのショールームで、間接照明のよさを体感してもらうこともある。
顧客の心をつかむビフォーアフターの写真は、いつでも見せられるようにiPadに保存。フォルダ名が施主名だと個人情報に触れるため、あらかじめマンション名で登録しておくと便利だ。
パースはその場で手描き！
効率よくイメージ共有
多い時は1日7件、週末には金土日合計12件程度の商談をこなす大石さん。この過密スケジュールを進行するべく、打合せはなるべくその場で完結させる。その場でイメージ共有できる手描きパースがポイント。小池瑠璃子さんの「早描き営業パース」を参考に、その場で描いて施主に見せる。
持ち帰って提案資料としてパースを描くときは、3Dソフトで作成したものを基に手描きでなぞることで、精度を保ちつつ、早く描けるようになった。さらにマンションは長方形の間取りが多いので、なぞったものを反転して印刷することで、逆の間取りもすぐ用意できる。
これまで2.5〜3時間かかっていた手描きパースの作成を1時間まで短縮。その分、商談時間に費やすことができるのだ。
休日は使える素材の写真を撮る
休日は各地のショールームを回る。奈良の吉野杉を実際に見に行ったことも。また、IKEAにも行って写真を撮っておく。金額差と仕様を把握しておくことで、自社での造作をすすめる際やコストダウンを提案する際にも使えるという。
素材や事例の写真はiPadで見せている。
《大石さん流 その場で決まる！手描きパース術》
施主と話しながら提案用の図面に描きこむ。イメージを共有することで時短にも繋がる。
▲プランを提案する図面の空きスペースに、商談時にイメージを描き施主と共有。インナーバルコニーのななめの壁と梁の関係など、施主に伝えたいところだけ描く。寸法を書かず1分程度で。寸法は後から書き込むことも。
▲例えばキッチンカウンターなら、コンセントの位置を話しながら描く。「電子レンジ、ポット、他に何がありますか？」など。
▲寸法込みの図は約3分で描く。時間がかかるので施主の前では描かず、あとから描いて図面をスキャンしてメールする。設計担当への指示も詳しく書き込み打合せ時間減。
3Dパースで清書した提案資料
▲左図のように3Dソフトで作成したものを、ホワイトを使ってなぞったパース。短時間でも、手描きの柔らかさ・温かみと正確性を両立。
お話をうかがったのは…
ウィル空間デザイン（兵庫県宝塚市）大石 徹さん
リフォーム営業6年目。4年目からは名古屋で新規店の立ち上げにかかわり、営業担当1人の状態から営業3名の店舗で年間約4億円を売り上げるまでの成長を支えた。「ワーク＝ライフ」と語り、余暇は積極的に仕事のための情報収集に当てている。
リフォマガ2022年8月号掲載
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