リフォマガ編集部スタッフ総出で、身近なリフォームトラブル体験談を収集。特集でも話を伺ったエース・リフォームの野中優さんと、Robinの田方雅之さんのお2人に、これらのトラブルはなぜ起きたのか、どうすれば防げるのかを分析してもらいました。
《体験談 1》連絡遅延のちドタキャン
窓が老朽化し、網戸も壊れていたので、新築してもらった時の工務店に1階窓の交換を依頼しました。しかし、2週間返答がなく、ようやく連絡がついて工事日が決まったと思ったら当日ドタキャン。工程も組んでいましたが、どんな職人が来るかも最後まで教えてもらえず。金額にして20万円弱の工事でした。
これに呆れ、別の地元のリフォーム会社に依頼。そこは対応が良く、結果1、2階全ての窓を交換することに。トータル80万円の工事になりましたが、満足しています。最初の工務店にはクレームすら入れていませんが、2度と頼むことはありません。
Tさん(神奈川県、戸建て、築30年)
【解説】段取りさえしていなかった⁉
契約で動きが止まるというのは、残念ながら数字を追いかけている営業担当には起こりがちなこと。だが、職人がドタキャンで来ないということはまずないのではないか。この事例は、実は工事日程を決めただけで、担当者は段取りしていなかったのではないだろうか?会社としてのフォロー不足を感じる。別の会社に変えて正解だった。
Robin 田方雅之さん
《体験談 2》急に始まる近所の工事に驚き
近所で突然足場を組むリフォームが始まって、驚いたことがありました。
別の家に住んでいた時も、隣家で屋根の塗装が突然始まり、洗濯物を干すのをやめたことも。外壁塗装は、臭いなどもありますから「事前に言ってほしいな」と思いました。車を出そうとしても、完全に無視というところもありました。
自宅リフォームの時は、近隣のお宅への対応もきちんとしてくれるところを選びたいなと思っています。
Fさん(茨城県、戸建て、築約35年)
【解説】マンションリフォーム、特に夜勤の人に要注意
近隣クレームは避けたいので挨拶は必須。特にマンションリフォームは音が響くので注意が必要だ。中でも、夜勤の人は睡眠を妨げられるので、工事の告知を配り、掲示板に張り出していても大ごとになりやすい。そういう方には、いつがうるさくなるかを事前に把握してもらうため、工程表を渡すこともある。
Robin 田方雅之さん
《体験談 3》玄関ドアの色が違った
実家を二世帯住宅にフルリノベーションした際の出来事です。玄関ドアの型だけ決めて色は後から伝えることに。住宅会社のほうでも色についてはまとめて確認することになっていました。
その後、設備建材の資料が届きましたが、玄関ドアのものは無く、こちらから色を伝えに現場に行ったところ、既に玄関ドアがはまっていたのです。
取り換えていただくようお願いしましたが、言った言わない、工期が延びるなどの問題があり、玄関まわりを玄関ドアの色の雰囲気に合うよう変更していただくことで、納得しました。
Kさん(東京都台東区、戸建て、築約30年)
【解説】着工前に施主に色確認し、サインをもらいたい
色間違いは起こりやすいので、チェック体制をしっかりすること。当社では着工前に、施主に図面チェックと色チェックをしてもらい、サインをもらうように決めている。それでも間違えてしまった場合、第一に交換。このままでいいと言ってくれた場合は、値引きするか費用をもらわない形をとる。
Robin 田方雅之さん
《体験談 4》リフォーム中に猫が行方不明
浴室と脱衣所をリフォームしたとき、飼い猫が行方不明になりました。
周囲を探しても見当たらず途方に暮れていたところ、脱衣所のあたりからかすかな猫の鳴き声。「この下にいるはず!」と、きれいにしたばかりの床板をはがして調べてもらったところ、数日ぶりに猫が出てきました。どうやら、工事中に職人さんがちょっと目を離した隙に、空いていたところから床下に入り込んだようです。
Tさん(東京都、マンション、築20年)
【解説】部屋に入れないでほしいと一言いうだけでも効果あり
不可抗力と言えばそうだが、ある程度は未然に防ぐこともできそうだ。初めて訪問した日に、「猫ちゃん可愛いですね。すごく活発そうだけど、怪我をさせてもいけないので、この部屋にだけは入れないようにできますか?」などと言っておく。すると、実際に気を付けてくれるだろうし、万一床下に入ってしまっても「言ってくれたのにごめんね」と逆に恐縮されて、クレームにならないかもしれない。
エース・リフォーム 野中優さん
分析していただいたのは…
エース・リフォーム(本社 長野県下伊那郡高森町)営業部長 野中優さん
Robin(本社 岐阜県高山市)取締役/岐阜支店店長 田方雅之さん
リフォマガ2022年5月号掲載
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