私の推し建材~スパージュ、INNOVATIVE WALL『Blackboard』TH30290」

提案ワザを学ぼう!私の推し建材

特にこだわりはないけれど、いつも同じメーカー、変わらないカタログ…商品選定が偏りがちな方は必見。業界現場で働く営業・プランナーが愛用している設備建材「推し建材」をご紹介。使っているからこそ知っている、推しポイントや顧客に響く提案ワザを聞いた。「何を、どんな風に薦めれば喜ばれるか」を知り、自身の提案でも実践してみよう!



「スパージュ」(LIXIL)

リピーター獲得に繋ぐグレードアップ提案

入浴時のリラックス効果に加え、音や光も駆使して五感に訴える新しいお風呂の価値を提供。21年5月にアクアフィール「肩湯」を進化させ、「肩ほぐし湯」「腰ほぐし湯」が新たに追加、極上のリラックスを体験できる。

提供:LIXIL


高級なものだからこそ高い満足度

「スパージュ」は、自社ショールームにも実機を展示して、以前は入浴体験も実施していました。(現在はコロナ対策のため中止)私も実際に入浴体験し、肩湯の機能に感動しました。入浴後も長時間身体の芯まで温められ、まるで温泉に行ったかのようでした。

お客様には、標準プランのアライズをまず提案します。ヒアリングで、何を求めているか、どこに予算をかけるべきかを見極めて、グレードアップを勧めます。

印象的なのは、2年ほど前に水廻りで250万円の予算だったお客様。断熱性能は悪くないのに「お風呂上がりでも寒い」ということ。ならば入浴の質を上げるべきだと考え「予算の中でできるのでやってみましょう!」とキッチンのランクを落とし、スパージュを提案して採用に。その後も何度もご依頼いただいています。他に4社ほど競合がいた中「お風呂をよくする提案をしてくれたのは千葉さんだけ」と喜びの声をいただきました。

高級商材は価格で遠ざけがちですが、その分満足度も得られやすい。高いものを売るのではなく、いいものを入れようと向き合うと、次につながるリフォームになると思います。


【提案ワザ】説明よりも実物で感じてもらう

入社すぐの頃は説明しすぎて、うまく伝わらず悩んだこともありました。感じ方は人それぞれなので、多くを言葉で説明する前に、実際のショールームで実物を見てもらってから詳しく話をするようにしています。


【提案ワザ】見積もりに仕掛け

原価ではスパージュとアライズでは大きく差がありますが、見積もりで差がないように見せます。例えば、本体代は同じ位にして、スパージュに必要な配管代などを外に計上する。トータルでは高くなりますが、本体の部分が高くなりすぎることでの商品へのハードルが下がり、与える印象がグッと変わります。


オススメしてくれたのは…

竹内建設(北海道札幌市)千葉哲也さん

家業の果物店(業販)での配達仕事から、6年前に現職に転向。夏はキャンプなど、連休が取れればアクティブに過ごす。グイグイ話す営業ではなく、お客様の話をじっくり聞いて提案するタイプ。



「INNOVATIVE WALL『Blackboard』TH30290」(サンゲツ)

あえて「使う人を選ぶ」空間で即入居を狙う

チョークで自由に描き消しができる黒板のような壁紙。子どもの感性をはぐくみ、空間の印象を自由に変えられる。2017年度グッドデザイン賞および第11回キッズデザイン賞を受賞。

Designed by SUPPOSE DESIGN OFFICE Co.,Ltd.


カフェの内装から着想

リフォーム時には住む人が決まっていない買取再販物件ですので、なるべく万人受けする空間にするのが基本です。ですが、駅から遠い・築年数が古いなど買い手のつきにくい悪条件の場合には、あえてターゲットを絞るような個性的なデザインにすることも。内装に付加価値を持たせることで、入居につなげています。

サンゲツの「TH30290」はまさにそんな時に打って付けな黒板になるクロスです。キッチンカウンター部分にアクセントとしてよく使います。タイル貼りや棚を設置するのはよくありますが、黒板クロスにすることでカフェのメニュー看板のような、かっこいい仕上がりになります。特徴的なデザインを気に入ってもらい、不便な場所の再販物件に早々に買い手がつきました。施工面でも特段手間がかかると聞いたこともないので、今後はファミリー物件の子供部屋などにも挑戦してみたいです。


【提案ワザ】アイアンとの相性が抜群!

TH30290はややグレーがかったくすみカラー。アイアンの建具やペンダントライト、格子窓などと合わせると、よりヴィンテージ感のあるおしゃれな空間に仕上がります。


【提案ワザ】「黒板」案内を貼って説明レス

内見の際に、仲介業者さん・お客様がパッと見てわかるように、黒板クロスですよ、というPDFを貼っています。なんだろう?と興味を持っていただくきっかけにもなると思います。

▲サンゲツのカタログを出力して貼っている


オススメしてくれたのは…

スプリングエステート(神奈川県横浜市)空間デザイン事業部 三本木翔吾さん

前職は飲食業。その頃から店舗内装などの設計に興味をもち、2年4ヶ月前に未経験で同社に入社。現在ではひとりでプランニングを手がけるように。



リフォマガ2021年12月号掲載



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