施主のこころをわしづかみ!
選ばれるプランニングの秘訣
ホームページやインスタグラム、ピンタレストで「なんだか素敵」に見えるプラン。センスがないから自分には無理…と諦めていないだろうか?実はベテランたちのデザインリフォームには、テッパンのプランニング手法が使われていた!使う建材、見せ方、組み合わせ方、洗練されたプランを参考に、プランスキルを上げよう!
《2 リビング》
大胆な取捨選択で作業しやすい間取り
家族構成:夫婦+子ども2人
築24年マンション全面改修
要望:ダイニングが狭くキッチンが暗い。広い収納とそれぞれの個室がほしい。
必要・不要を明確に
空間を無駄なくつかう
テレワークのご主人とパート勤めの奥さん。日中家にいる時間が多い家族が、互いに気持ちよく過ごせるよう、ワークスペースは玄関近くに。家事をする奥さんのいるリビングとは、ドアで隔てられ、オンライン会議でも気にならない。
以前の対面キッチンは、独立していて自然光が入りづらく暗かった。隣接するダイニングは狭く、テーブルは物置状態。そこで、思い切ってキッチンの場所と向きを変え、ダイニングテーブルは撤去した。これにより、キッチンは広く明るくなり、収納も増えた。パイプスペースの位置は変えられないため、配管は壁面収納の裏から回している。
家事効率アップのため、収納計画も見直した。衣類は家族全員分、ファミリークロークへ。近くの天井に室内干しを新設し、干す→取り込む→しまう、までがスムーズだ。
趣味のアウトドア用品は玄関土間に、子どもの学校関連のものはマグネットボードに、とそれぞれしまう場所を設定。用途に合わせて収納をつくれば、片付けがしやすい。
【テッパン 1】テレビは壁掛けに
リビングのテレビは壁掛けにして、フロート式収納に変えた。配線がすっきりまとまり、掃除も楽になった。
【テッパン 2】不要な大型家具を無くし空間確保
ダイニングテーブル、ソファなどの大型家具は、あるのが当たり前と思い込んでいることも。「どこで食事をするか」「くつろぐ時は床か椅子か?」を聞き、使いこなせていない場合は、思い切って無くす提案で、スペースをつくれる。
テーブルをなくしたことでキッチンスペースが拡大。閉塞感も解消された。
奥行き 650mm→970mm
間 口 2250mm→2400mm
【テッパン 3】収納をまとめて家事が便利に
家事がスムーズにできるよう、約4㎡のファミリークロークを新設。家族4人分の洗濯物を一気にしまえて効率的かつ、個室の収納スペースの縮小につながった。
お話をうかがったのは…
グリーンランド(本社・千葉県千葉市)Design office チーフプランナー 湯本真紀子さん
住設メーカーの営業職の傍ら、インテリアコーディネーターの資格を取得。入社21年。分業制の同社で、インテリアを中心としたデザイン設計に携わる。月に10〜20件の案件を同時進行。
リフォマガ2023年4月号掲載
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