利益を守ろう!粗利を下げない必勝メソッド
会社の利益に直結する「粗利」。粗利が減れば、どれだけ売り上げても利益が残らない。あらゆる場面に粗利を下げる落とし穴は潜む。ミスを防ぎ、粗利率をキープに成功している5人の営業たちに、粗利率を下げないメソッドを聞いた。
《対応策を知る》
ミスを起こさない!5人の達人たちのテクニック
ベテラン営業たちは、注意しなければいけないポイントを見落とさない。営業個人でも取り入れられるミス防止テクニックを身につけよう。
iPadでペーパーレス化、粗利率約2%アップ
ニッカホーム中部(愛知県名古屋市)マネージャー 上田亮輔さん
上田さんが「粗利対策として一番成果が出ている」と語るのが、iPadアプリ「グッドノートファイブ」による案件情報の管理だ。
4年前のアプリ導入以降、手書き書類はスキャンしてPDF化。
以前は1現場につき1つのクリアファイルに発注履歴、仕様書、図面などの関連書類をすべて入れていた。大規模な工事では書類が数百枚と膨大になる。持ち運びに不便なほか、記録をすぐ出せないことで、古い記録を参照してしまい発注ミスにつながるなどのトラブルがあった。このトラブルが解消され、粗利率は35~36%から、37~38%に改善した。
アプリ導入で一番大きく変わったのは、現場調査スキルの向上。写真を撮影してノートに取り込み、寸法を写真に直接書き込める。細かく測ることができるようになり現場調査の精度が上がった。結果、正確な発注ができるようになり、工事のやり直しも減った。
同社の平均粗利率は年間で35%が目標。そのため、特に大型工事では家族構成、ライフプランを考えた粗利率を設定する。例えば、30代で大型リフォームをした施主が、次にリフォームをするまでは20年近くあり、受注までが遠い。その場合は、粗利率を40%程度と高めに設定する。
▲iPadで現調
無駄を減らす!複写式の打合せ記録
顧客との間で打合せ内容の齟齬が生じると、やり直しによる工期の延びや発注のし直しに繋がり、原価を圧迫しやすい。複写式のメモに細かく記録することで、この無駄な原価をなくしている。
「工事が始まってから聞けばよい」
と思いがちな細かいことも、契約前に聞く
例えば、トイレの手すり位置は、座った時に左か右か。設置後に指摘されると付けなおし・再発注などで原価が増える。
打合せ記録には、どこで、何人同席したか、日付、ご了承の記名をもらい、「言った言わない」をなくす。
お話をうかがったのは…
ニッカホーム中部(愛知県名古屋市)マネージャー 上田亮輔さん
リフォーム営業としてニッカホーム中部に入社し、14年目。昨年9月まで8年間、店長を務め、現在はマネージャーで名古屋エリア7店舗を統括する。一昨年の担当店舗は、営業13名で年間売上約6億円。
リフォマガ2023年2月号掲載
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