真似したい合わせ技提案~「庭」と「住まい」をひと続きで捉えてプラスワンの提案

顧客満足度爆上げ!
真似したい合わせ技提案

施主の要望にプラスの提案をし、期待値を超えることで顧客満足度は劇的に上昇する。また、家具提案や点検などとリフォームを組み合わせるという合わせ技でも、他社から抜きん出ることが可能だ。5つの異なるタイプの合わせ技手法を紹介する。



「庭」と「住まい」をひと続きで捉えてプラスワンの提案

エクステリア&窓リフォームが専門のワイドアルミでは、「窓から見える庭空間」をテーマに掲げて、庭と住まいを一体化させて考える、プラスワン提案を心掛けている。サッシ交換のみ30万円の工事が、時に150万円のガーデンリフォームに発展することもあるという。巾竜介代表にそのアプローチ方法について聞いた。



庭と住まいのアクセス性が高まるような提案を行う

「庭と住まい、どちらかに寄った要望に対して、両者のつながりを考慮した提案をすると、大きな発展を見せることが多いです」と巾代表は話す。

合わせ技1は、施主の「ガーデンルームが欲しい」という要望を受けたもの。施主は当初庭から入ることをメインに考え、住まいからのアクセスを考えていなかったが、「東屋的な使い方だと使わなくなってしまうから、住まいからダイレクトに行く動線を考えませんか」と提案。重い2枚戸を中央で開く4枚戸に変更するという家のサッシの交換も行い、使い勝手のいいガーデンルームに仕上げた。

合わせ技2の施主の要望は「防災・防犯用にシャッターを付けたい」というものだった。防犯対策をしたいとはいえ、シャッターを閉めっぱなしにすると部屋は真っ暗になってしまう。そこでブラインド型の開放できるシャッターを提案。これだと外の空気が入るし景色も見えるようになる。

すると、施主はそこから見える庭も気になり出し、庭の全面リフォームにつながった。シャッターのみだと30万円のところが、最終的には10倍の300万円の施工費になったという。



2年後に実を結んだサプライズ提案

窓リフォームの顧客に対し、事前に了解を得て提案することもあるが、サプライズ的に「ちょっと庭も含めた図面を描いてみました」と渡すこともある。「ごり押しするのではなく、ただ渡すのです。手元に図面があると、人間の心理として徐々にやる気になっていくのか、2年後に依頼が来たりします」。

内窓を付けたいという顧客に、将来、庭や外構も変えることを考えて、住まいからアクセスしやすい1枚戸のサッシ交換を提案することもある。その時は予算15万円だったのが施工費30万円になる程度だが、数年経ってお金が貯まったら外回りの工事を依頼されることも。「150万円などと大きく化けることもあるんです」。

将来を見据えたプラスワン提案が、平均単価を底上げしてくれるのだ。


《合わせ技 1》ガーデンルームで完結せず家のサッシの交換も提案

庭から出入りする独立したガーデンルームを欲しいという要望に対し、住まいからのアクセスを重視したプランを提案。住まいのサッシを、中央で開く軽い4枚戸に交換することで、家の一部のように連続して使える空間となった。

▲After

▲Before


《合わせ技 2》防犯用シャッターの設置が庭の全面リフォームに発展

防災・防犯のために1階掃き出し窓にシャッターを付けたいという要望に対し、閉め切りにならないように、光や風の入るブラインド型シャッターを提案する。最終的にそこから見える庭のリフォームにまで発展した。


《合わせ技 3》既製品を組み合わせてポスト一体型外構を製作

アルミの扱いを得意とするワイドアルミ。タカショーとLIXILという別メーカーの2商品を組み合わせて、ポスト+表札+インターフォン付き外構をつくったことも。「既製品と思われて同業者から問い合わせが来ました(笑)」。

▲エクステリア&ガーデン設計施工ブランド「Garden Space Design」も立ち上げ、専用HPを展開する



お話をうかがったのは…

ワイドアルミ(神奈川県横浜市)代表取締役 巾竜介さん

新卒で新日軽に入社し、2005年に30歳で独立・起業。2011年に会社を法人化し、2013年に現在の地に移転。ワイドアルミのキャッチフレーズは「窓から見える庭空間」。窓や外構に特化した専門性を武器に営業を行っている。



リフォマガ2022年9月号掲載



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