真似したい合わせ技提案~ガス機器交換をよろず相談につなげリフォーム需要を掘り起こす

顧客満足度爆上げ!
真似したい合わせ技提案

施主の要望にプラスの提案をし、期待値を超えることで顧客満足度は劇的に上昇する。また、家具提案や点検などとリフォームを組み合わせるという合わせ技でも、他社から抜きん出ることが可能だ。5つの異なるタイプの合わせ技手法を紹介する。



ガス機器交換をよろず相談につなげリフォーム需要を掘り起こす

ガス機器を取り扱う、ビー・エイド中西に入社して11年になる花村実さんは、OB顧客訪問によってリフォーム需要を掘り起こしている。特にガスコンロは設置して10〜12年程度経つと、汚れや不具合などから交換したいという顧客が増える。そこで訪問し、キッチンのみならず、家中のお悩みを聞き出してあらゆる提案につなげているという。



その人に合った提案をピンポイントで行う

ガス機器の不具合や交換の相談をベースに、OB顧客とその紹介客のみでリフォーム受注が回っている花村さん。

基本的には、OB顧客から相談の電話があると訪問する。機器の調査の際にキッチンや浴室などの状況を見て、さりげなく「もうだいぶ経ちますものね」と築年数の話をする。そこで、「リフォームしたい」という言葉が顧客から出たら、初めて対応するという形をとる。「あくまでも顧客の想いを尊重するというのが根本的な考えです」。

とはいえ、顧客自身は知らないことも多い。やれることは積極的に提案する。コンロにつきものの換気扇は同様に年数が経っていることが多く、「ついでに替えませんか?」とまずは尋ねてみる。「換気扇だけを替えられると知っている人は少なく、ぜひとなることが多いです」。

キッチンの収納量が足りないと見れば、最新キッチンの収納力の話をしてキッチンリフォームに発展することもある。あれもこれもと機能を説明するのではなく、その人その人に合った提案をピンポイントで行うことが大事だという。



時間をかけて構築した信頼関係が受注に結び付く

アポのある顧客を訪ねた際に、近隣のOB顧客に電話して「近くに来ているけど寄っていいですか?」とついでに訪問する。そこでまたよろず相談から機器の交換やリフォームの話に発展することもある。

また、「野菜ができたから取りにおいで」などと声がかかることも。「お正月にはお雑煮を1日4、5杯ごちそうになります」。

花村さんは短い時間で信用は構築できないと考え、ちょっとした際にきちんと対応することを心掛けている。すると、何かあったら花村さんに頼もうという関係性が築けるのだ。

OB顧客との普段の関係性を大切に、機器の点検・交換の際には、襖や網戸、内窓など小さなことでも、住まいで気になっていると思われる点に対して尋ね、解決策を提示する。あくまで顧客主体の合わせ技によって成功している花村さんだ。



OB顧客向けイベントに力を入れるビー・エイド中西

6月に3店舗で同時開催した「くらし快適フェア」。30名の営業担当が各自担当のOB顧客に招待状を出し80~90名を集客。パン教室やコーヒーを振る舞う浄水器実演会、特価商品の放出、暮らしの困りごと相談会などを行った。



《合わせ技 1》コンロの交換依頼をキッチンリフォームにつなげる

ガスコンロ交換では、カタログを見ながら商品選定を行う。そこには最新キッチンに納まるガスコンロの姿があり、顧客は自然とキッチン本体のリフォームに意欲を持ちやすい。換気扇だけでも替えられると話すと、替える人も多い。


《合わせ技 2》ついでの給湯器点検で浴室リフォームを提案

訪問ついでに給湯器チェックをよく行うという花村さん。昔の浴室だと、段差があったり、湯舟が深かったりというのが見て取れる。住まいと共に施主も年齢を重ねており、年齢的に替えてもいいかもしれないという話に発展しやすい。


《合わせ技 3》網戸交換がウッドデッキ交換に発展

網戸の張り替え依頼があって現調に行き、ウッドデッキが腐っているのを発見し、ウッドデッキリフォームを併せて提案・受注したこともある。現調の時に端々まで目を配ると、思わぬところにも合わせ技のチャンスは転がっている。



お話をうかがったのは…

ビー・エイド中西(本社 福岡県福岡市)営業部 開発営業チーム 花村実さん

10年間の金融会社勤務を経て、34歳でビー・エイド中西に営業職で入社し、前職を超える11年目を迎えた。日頃からOB顧客宅に顔を出して相談を受け、様々な困りごとに対して提案できることにやりがいを感じている。



リフォマガ2022年9月号掲載



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