外壁張り替え(サイディング)現場管理のポイント~補修工事

現場に毎日行けない!だからこそ、行くタイミングが大切!

リフォーム現場管理はココがとっても重要!

サイディング外壁の張り替え工事は、下地材や構造材などの不具合を確認する絶好のチャンスだ。不具合を発見できずにそのまま新しいサイディングを張ってしまうことがないようにしたい。また過去に雨漏れなどの不具合があった場合は、原因を調査するとともに、補修方法などをわかりやすく施主に説明することが大切だ。



《補修工事》補修内容により追加費用がかかる

不具合の補修前後の写真を撮る


構造材・断熱材の状態を確認

構造材の劣化状況、断熱材の施工状況などを確認します。構造材に劣化がある場合は、外壁側からの作業で補修できるものか、または室内側からの補修が必要なのか検討します。


断熱材・構造材・下地材補修

大きな劣化がなく、外壁側からの補修・補強で済む場合は、部分補修を行います。断熱材に隙間や劣化などの問題があれば、補修や入れ替えを検討します。


例えばこんな不具合が…

▲防水紙をはがしたところ、腐れやカビで真っ黒になった下地材が出てきたケース

▲柱などの構造材が朽ちていることも。土台に近い部分やバルコニーは特に注意して点検を

▲断熱材がこのような状態になると断熱機能を損なうため、交換がおすすめ



【ココが大事】

  • 構造材や断熱材の劣化状況を速やかに確認し、外壁側からの補修で解決できるものか検討する。
  • 想定外の補修が発生する場合は、施主と共に状態の確認をした上で補修方法と追加費用の説明を行い、契約書を交わして速やかに手配をかける。
  • 補修前と補修工事中、施工後の状態を写真を撮り、施主にわかりやすく説明できるように資料をまとめる。



【施主はココが不安】

“雨漏れの原因はわかったのかしら”

雨漏れがあった箇所を解体して確認したところ、軒天の一部が傷んでいたため雨が侵入していたことがわかりました。サイディングの下には建物内に雨水が侵入しないよう、防水シートが張られていますが、図のように、防水シートが軒天より上まで張られていなかったため防ぐことができず、雨水が廻って建物内に侵入したものと考えられます。

→雨漏れなどの不具合が起きている場合は、早い段階で確認作業を行い、施工方法を検討します。

▲防水シートを軒天より上まで張り上げていないと、軒裏に入った雨水が木部を腐らせたり、場合によっては建物内に侵入することもあります


“追加工事の費用は補修工事の前にわかるんでしょ?”

はい。先ほどご確認いただきました不具合ですが、補修方法と補修範囲を検討しまして、◯日までに内容のご説明と追加見積書をご提示いたします。補修工事の手配は工事内容が確定したあとになります。

→内容によっては本工事が中断することもありますが、建物の寿命を延ばすためにも補修工事は重要です。「外側だけきれいになれば良い」「工事が長引くならそこまでする必要はない」と施主に言われることがあっても、理解してもらえるよう説明しましょう。着工前にある程度の補修工事を予測できれば、話がよりスムーズに流れます。



リフォマガ2022年8月号掲載



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