現場に毎日行けない!だからこそ、行くタイミングが大切!
リフォーム現場管理はココがとっても重要!
サイディング外壁の張り替え工事は、下地材や構造材などの不具合を確認する絶好のチャンスだ。不具合を発見できずにそのまま新しいサイディングを張ってしまうことがないようにしたい。また過去に雨漏れなどの不具合があった場合は、原因を調査するとともに、補修方法などをわかりやすく施主に説明することが大切だ。
《設備部品等の撤去》在宅工事は生活に支障がないよう注意
図面での指示+事前打ち合わせでミスを防ぐ
宅内電気を止めない場合の処置
電気の引き込み線や電気メーターなどを外壁から外し、足場等に仮固定します。敷地内電柱で引き込み、埋設配管の場合はそのまま作業可能ですが、事前に電気有資格者と打ち合わせをします。
壁に固定する金具を取り外し、足場などに仮固定します。また不在工事で屋内が停電になっても構わない場合は、図のAの位置で切断して、工事完了後に引き直します。
設備部品の撤去
建築付属品の撤去
電気器具の撤去は電気工事士などの有資格者が行います。外部に作業用のコンセントを設置します。また外壁に付属するエクステリア、バルコニーの手すり金物等を撤去します。撤去のあと再利用するものは傷がついたり、誤って廃棄しないように保管を。サイディング材にアスベストが含まれている場合は、特に撤去時の粉塵の飛散に注意が必要です。
【ココが大事】
- 電気の引き込み線や電気メーターなどを仮固定する場所は、外壁の工事に支障がない場所に。
- 電気に関する工事は、必ず電気工事士などの有資格者が行う。
- 撤去後に廃棄するものと再利用するものを明確にして、誤って傷をつけたり、廃棄することがないように注意する。
【施主はココが不安】
“給湯器をとっちゃうと、工事中風呂に入れないなー”
給湯器は今の段階では撤去せず、サイディングを張るタイミングで撤去から再取り付けまでを半日で終わらせる計画です。ですので、給湯はその日の夕方には使えるようになります。
→工事計画時に説明して施主の不安を少なくしましょう。工程の説明をする際にも再度伝えます。
▲イラストのように、周囲のサイディング材や防水シートを解体せずに給湯器とともに残しておきます。この部分の工事は、サイディングを張る段階で、一気に行います。
【お客様目線で用語を解説】アスベスト
アスベストは以前建築物に多く使用されていましたが、吸入すると健康被害を引き起こすことから社会問題となっています。窯業系サイディング材においても、2006年に住宅へのアスベスト使用が全面禁止される以前(2004年)にアスベスト含有製品の製造を終了しています。しかし当時使用されていたサイディング材が順次耐用年数を迎えるため、今後解体作業が加速するものと考えられます。
2021年4月より順次実施されたアスベストに関する法の改正では、アスベストが飛散する危険度が低いとされていた成形板(例:窯業系サイディング材)においても、事前調査をより慎重に行うことなどの具体策が盛り込まれました。アスベストが含まれている建材の場合は、工事対策とその費用を計画に入れる必要があります。さらに2022年4月より、一定規模以上の工事を行なう場合アスベスト事前調査の報告が義務化されます。
*詳しくは環境省のHP及び各自治体のHPを参照してください
(注)アスベストを重量の0.1%を超えて含有する全ての物の製造・輸入・譲渡・提供・使用を禁止(住宅用建設資材以外で、一部猶予のもの有)
リフォマガ2022年8月号掲載
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