緻密なインテリア計画によってドラマチックな家が誕生!

人気プランナーに学ぶデザインの引き出し

~平成建設(静岡県沼津市) 角谷由美さん~

グレード感のあるデザインを得意とし、無垢材の買い付けにも足を延ばして、設計だけでなく営業から積算、発注、現場監督までトータルで行う角谷由美さん。リフォームの提案を詰め込んだというショールームを兼ねた自邸を例に、照明計画や遊び心のあるデザイン、木材の使い方などについて聞いた。



デザイン要素が詰まったショールーム兼用の自邸

角谷さんは夫婦二人暮らしになって、築19年の自宅をリノベーションした。この自邸は月に2、3組の顧客が訪れ、実物を見てもらいながら提案するショールームを兼ねる。ここにデザインのヒントが詰まっており、手法1〜3は自邸のものだ。特に照明計画は見てもらうのが一番。手法1の1か所のみペンダント+間接照明のLDKのプランも、実物を見せることで暗くないかという施主の不安を払しょくできる。

「複数シーンの明かりを設定できるシーンコントローラーの受けもとても良く、体験して採用を決断する人が多いですね」。



《手法1》ペンダント照明+間接照明で天井をすっきり仕上げる

ダウンライトのない天井を間接照明が優しく照らす

ダイニングにレ・クリント社のペンダント照明を2つ下げ、後は間接照明のみでまとめた角谷家のLD。

「ダウンライトが1つもなくて天井がすっきりし、空間のグレード感がアップします」。

来客時には全灯、普段は間接照明のみで過ごすことが多い。パーティの際は、薄暗い間接照明+キャンドルにすることも。


月明かりのような外照明も来客に人気!

間接照明を入れるアゴは、自立する厚さに設定しクロスを巻き込んで美しく仕上げた。上部はプラ板で蓋がされ、軽くハタキをかければお掃除完了!

「実際に見てもらい20軒以上で採用されました」。

庭は上から全体を自然に照らす月明かりのようなライティングで、こちらも人気だ。



《手法2》吹き抜けに鳥を飛ばす

黒バックを背景に飛ぶ5羽のバードが高さを強調

吹き抜けの廊下とリビングを仕切る壁にガラス張りの棚を2つ設けて、間に絵画を飾るつもりで黒バックのスペースをつくった。

「オンデマンドエコカラットを入れようかなと考えていました」。

だが、角谷さんは竣工中に思いついて、北欧で一目惚れして購入した5羽のバードの群れを飛ばした。スペースに変化が付いて、奥行きを感じさせる場となった。



《手法3》フローリングと家具の樹種を揃える

空間全体の統一感を出すために
使用する樹種は2種類までに絞る

「リノベーションの際に使用する樹種は揃え、多くても2種類にするようにしています」と角谷さん。事例のお宅は、フローリングも建具も家具もウォルナットで統一した。ウォルナットにしたのは赤い冷蔵庫を購入すると聞いていたから。インテリアに影響するため、角谷さんは施主にゴミ箱や時計なども何を入れるか聞くのだという。



お話をうかがったのは…

▲平成建設(静岡県沼津市) 角谷由美さん

大手ハウスメーカー2社の設計・施工管理を経て2010年に平成建設に入社。営業・設計・施工管理まで全てを1人でこなす。6年前から毎日更新しているブログやRoomClipに多くのファン読者がついており、SNSによる顧客創出に成功している。



リフォマガ2020年11月号掲載



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