KURASHIをたのしむVol.13 「自分が良ければいい」施主主導の家づくり推進

自宅を2度リノベーションした経験を持ち、toolboxで企画営業を担当する小尾絵里奈さん。大学時代にアジアを旅行しその土地の文化に触れ、自分たちで暮らしを作っている姿に感化され、現在の仕事につながる。toolboxのポリシーや自宅のリノベーションについて聞いた。

▲toolbox(東京都新宿区)企画営業・カスタマーサービス担当 小尾絵里奈さん

大学卒業後、貿易会社の管理部で3年働く。のちインテリアメーカーで営業として7年勤務。4年前にtoolboxに転職し企画営業を担当する。住宅会社と組んで規格住宅に携わったり、ユーザーの電話やメール対応を担ったりと幅広い業務に携わる。



自由な家づくりをサポート

「自分の空間を編集するための道具箱」をコンセプトに、toolboxは数多くある内装建材やパーツ、住宅設備の中からデザイン性の高く魅力あるものだけ約2500点を集めて販売しているネットショップ。丁寧に解説を加え、誰もが選びとれるよう心がけている。東京・目白には内装材1000点以上を展示するショールームを構える。家づくりに関する知識をユーザーに伝える役割を担う。

「ユーザーさんがもっと自由に家をつくっていけるように、いろいろなアイテムとアイデアを提供しています。家づくりというと、工務店さんが主導で作っていくというイメージですが、弊社では家をつくる編集権をユーザーさんに渡し、自分で考えながら自分らしい空間をつくっていく形です。ユーザーさんが編集権をもって家づくりできるように手立てを与えてサポートしています」とtoolboxの小尾絵里奈さんは話す。通常、内装材などは工務店から施主に提示する場合が多いが、同社では、施主自らが選んだ商品を工務店に支給することが多い。

企画営業の小尾さんは、一般ユーザーだけでなく幅広い層にも家づくりのスタンスを伝える取り組みを行う。例えば住宅会社と組んで規格住宅を開発。toolboxが考える住空間の提案をし「家づくりがこんなに楽しく、身近で気軽なもの」と広める。

▲1000点以上の素材とアイデアを揃えたショールーム



「toolbox」を活用し自宅リノベ

そんな小尾さんは、昨年8月に鎌倉駅から徒歩25分の山奥に引っ越した。築12年の戸建て住宅を購入しリノベーションする。間取りは変えずに改修し、1000万円以上掛かった。それまでは自分たちでリノベした川崎市のマンション住まい。自然が豊かなのんびりした環境に憧れ、300坪のこの地に移り住む。

「〝仕事が心地よくでき、日常の生活も心地よく過ごせる〞というのがポイントで、それをどう入れていくかにこだわりました。リノベーションの材料は『toolbox』の商品を積極的に使っています」と小尾さん。仕事部屋は、山小屋のようにしたかったため、床材に足場板を使ったり、ラワン材の本棚を作ったり、ラフなメタルシェルフを置いたりしている。

「リビングは、ずっとここにいたいと思うような居心地の良い空間にしたかったので、〝外(自然)と中との一体感があるような開放的な部屋にしています。だから、極力、窓に閉鎖的になるようなものはつけたくなかったですね。外からの視線は、存在が控え目な華奢カーテンレール&シーチングカーテンをつけることで遮っています」。2階にある「趣味部屋」だけは、自分たちで床を貼ったり壁を塗ったりしたそうだ。

リモート生活が続くが、以前住んでいたマンションよりメリハリがついた生活を送っている。3階バルコニーには天体望遠鏡を置き、星空を楽しむ。庭は、これから小屋やサウナをつくり畑も整備するという。

小尾さんは「『toolbox』の商品は、どの空間にもなじむようセレクトされているので、1つ1つの商品がスッと部屋に溶け込みます。私は、家づくりは枠にはまらずに〝楽しければいい。自分がよければいい〞と思っています。それに寄与できればうれしいですね」と話す。

▲“おうちご飯が最高”といえる落ちつけるリビングにしたかったそう。床は狭い幅のステックフローリングを使用

▲床材に足場板を使ったり、ラワン材の本棚を作ったりして山小屋風に

▲可愛らしい存在感の華奢カーテンレール&シーチングカーテンで自然と一体感

▲200坪ある庭には、小屋とサウナと畑をつくる予定



リフォマガ2021年3月号掲載



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