情報収集はピンタレストを活用!真似からオリジナリティを生み出す

人気プランナーに学ぶデザインの引き出し

~光テック(高知県高知市)夕部美子さん~

プランにデザイン的要素を加えて、施主にアッと驚かれるようなリフォーム提案ができれば、口コミやリピート受注に繋がりやすい。成果を上げて自信がつけば、徐々に提案の幅も広げていけるはずだ。デザイン力を強みとするリフォーム会社の看板プランナー5人に、初心者におすすめしたいデザインリフォームの手法や、発想のコツについて聞いた。



情報収集はピンタレストを活用!真似からオリジナリティを生み出す

難しそうな柄オン柄の組み合わせも、うまく収めている例をそのまま真似してしまえば、案外収まるものだと話す夕部美子さん。ピンときたデザインには即挑戦し、経験を重ね、オリジナルに昇華する。「守破離」を実践する夕部さんの手法を、最新事例とともに教えてもらった。



デザインのヒントは身近なところで見つかる

夕部さんは大好きなファッションから、建築デザインのヒントを得ることが多い。手法1の柱×ラインの例や、手法2の着物風建具がそれだ。ピンタレストもよく活用する。

「海外のインテリアを見て、気になる色の組み合わせにピンしておきます」。

思いついたことはすぐに次の提案につなげて実践。どんどん提案の引き出しを増やしていく。得意とするのはクロスの貼り分け。

「初心者はグラデーションにするとやりやすいです。後はネット検索して、おしゃれと思った配色をそのまま真似すれば、まず失敗しないですよ」。



《手法1》外せない柱を“スッキリ”目立たせる!

黒い柱に英字でルパン三世の名言+銃痕

構造上抜けない柱を、ルパン三世の世界観を表したアートに変えた。黒地に黄色の書体で「なぁに、壁なんてのは越えるためにあるんだ」の英訳が書かれている。真鍮製のピストルの銃痕を付けて遊び心もプラス。銃痕は3000円ほどで作成した。


柱×ラインもオススメ!

夕部さんがよく用いるのが、柱に色を塗った時に、別の色で2本の横線を入れる手法。アート感を出しつつ、少し柱の主張を軽減させられる。

「発想のヒントになったのはフットボールシャツです」。



《手法2》着物を参考にすると〇 柄オン柄のクロスづかい

きっかけ 呉服屋の展示会のパンフレットに着想を得る

商工会議所の青年部で出会った呉服屋さんにパンフレットをもらい、柄に柄をのせてもうるさくならず、むしろ粋を感じさせる着物と帯の組み合わせに感動。着物風建具を思いつき、和テイストが好きだという施主に即提案した。


デザイン ブルーを基調に帯、着物、帯締めを選ぶ

サンゲツ、リリカラ、シンコールという3メーカーのカタログからクロスを選んでいく。まずは中央に位置する帯から。それに合わせて、着物は柄が主張しすぎないものを選んだ。帯締めの目地棒も白、黒、シルバー、ゴールドと全て変えた。


製作 オリジナリティあふれる4枚続きの建具が完成!

ブルーを基調に上品にまとめたことで、それぞれが1枚として成立しながら、4枚続きでもバランスの取れた唯一無二のオリジナル建具が完成!

「しかも、アクリルのパーテーションよりずっとローコストでつくれました」。



お話をうかがったのは…

▲光テック(高知県高知市)夕部美子さん

国際デザインカレッジを卒業し、設計事務所に勤務して3年間建築意匠デザインを学んだのち、光テックに入社。お金をかけなくてもちょっとの工夫で空間が劇的に生まれ変わる「ひとさじリッチリフォーム」を提唱する。



リフォマガ2020年11月号掲載



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