施主の“やる気”を引き出す!外装営業のヒント
外装営業では、提案力や技術力、専門性をPRして顧客の工事への関心を高めよう。値引き以外の方法で営業力を高め、外装リフォームに成功しているリフォーム営業たちの取り組みを紹介していく。
プレゼン力でやる気にさせる!
付加価値をアップさせるカバー工法提案は資料作りが鍵!
金属サイディングの重ね貼り提案が得意
宮城県仙台市を拠点に、住宅から寺社仏閣まで幅広い建築物を手掛けるクラシタス(本社・宮城県仙台市)。入社5年目の佐藤都さんは、設計業務のみならず、顧客との接客や現場管理なども単独で行うセールスエンジニアとして活躍中。外装工事では、塗装だけではなく、外装の張替えやカバー工法も多く手掛けており、その提案力が高く評価されている。
佐藤さんが中でも得意とするのが、サイディングの外装提案。塗装工事の問い合わせであっても、状況判断を適切に行う。
「現調時に下地の状況をしっかりと判断し、貼り替えや金属サイディングの重ね貼りの提案を積極的に行います。」
サイディングは、フッ素コーティングがされていたり、断熱材が施されていたりする等、付加価値の高い商材を提案する。塗装工事と比較すると金額が倍に開いてしまう事もあるが、長期的に見てコストパフォーマンスが高いと判断すれば、躊躇なく提案する。
佐藤さんが強みにするのは、施主の完工後のイメージを喚起できるような資料づくりだ。貼り替え後のイメージが湧き、金額がアップしたとしても採用に至るケースが多い。佐藤さんのプレゼン力の秘訣を詳しく紹介していこう。
《事例紹介》
白→ダーク系の色味変更で重厚感がある現代風の外観
▲Before
元々は白っぽい色味の外観だった。
▲After
旭トステム外装の金属サイディングで重ね貼り。瓦屋根に重厚感があるダークな色味がマッチする。
【プレゼン力 1】
イメージを喚起させる3パターンを提案
1 既存写真を加工した物やサンプルを用意
見積・プレゼンの際は、既存の外観を撮影した写真を加工し、基本的に3パターンの色や柄を提案。サイディングの色味が分かるよう、カットサンプル等も用意する。画像の加工時は、福井コンピュータ―から販売されているソフト『ビフォーアフター』を利用している。
2 格好良く見えるよう撮影時の角度に配慮
屋根を斜めに見せるなど、建物が立体的に映るように撮影。
3 光の当たり具合にも注意
建物の色味がよく見えるよう、天気や光の当たり具合にも配慮。
▲左からアイジー工業の金属サイディング『ナチュラルシリーズ・ファブリックライン』のFサンドブラウン/Fベージュ/ブレンダスタ・Fベージュを使用
【プレゼン力 2】
工事金額に見合った丁寧な説明が重要
見積りはなるべく細かく出すようにしている。ただ、塗装や外装工事は、施主にとって聞き慣れない単語が多く出がちだ。実際の作業中の写真やカタログを見せながら、施主目線で分かりやすく伝える事を心掛けている。
「外装工事は金額も大きくなるので、それに見合った丁寧な説明をする事が大切だと考えています。」
【プレゼン力 3】
“提案したい物”より施主の好み優先
先に紹介したように、重厚感のある色味を使いながら貼り分けるなど、提案の腕を上げている佐藤さん、自分の好みの色味や提案したいプランもあるが、あくまでも施主の好みや気に入る物を提案する。
「お施主様との会話の中で、好みの色やデザイン、イメージしている物を引き出す事を大切にしています。」
お話をうかがったのは…
▲クラシタス(宮城県仙台市)佐藤 都さん
山形県出身。大学の建築学科を卒業後、8拠点で展開するクラシタスの石巻支店に勤務。入社5年目。設計職ではあるが、商談や現場管理にも携わるセールスエンジニアとして活躍中。
リフォマガ2020年10月号掲載
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