リフォーム営業の業務内容は多岐にわたる。
あちこちと連絡を取ることも多く、日々仕事に追われているのが現状だ。しかし、時間をかければかけるだけクオリティが上がるわけではない。
今回は、賢いすき間時間の使い方や、資料のフォーマット化で、効率的に働く営業たちのワークスタイルをレポートする。ポイントを取り入れて、作業の効率を上げよう。
見積もりフォーマット化で制作時間半分以下に
水まわりから大規模リフォームまで、幅広く手がけるマエダハウジングで「新しいことに挑戦するのが好き」と意欲的に働く吉岡巧さん。自身で作った見積もりフォーマットやTODOリストを使った様々な「忘れ対策」について聞いた。
見積もり作成が1時間から10分に短縮
昨年までは水まわりをメインに、今年からは大規模改修も担当するようになったという吉岡さん。マエダハウジング入社7年目、後輩のフォローも気遣う立場だ。
そんな吉岡さんと同期社員で3〜4年前に作成した、水まわり工事の見積もりフォーマットが、時短と拾い忘れ対策に大きく貢献している。
部位ごとに想定される工事項目と単価が一覧になっていて、現調後に寸法や数量を入れていけば、明細が完成する仕組み。戸建て5種、マンション4種に分かれ、例えば戸建てのキッチンでは36項目を網羅。あらかじめ項目がまとまっているので、拾い忘れ防止にも効果的だという。
これにより、規模によっては作成時間が1時間から10分程度と大幅な時短を実現した。以前は過去見積もりなどをベースに個々の基準で作成していたため、金額に差が出たり、ミスによる利益減もあった。また、項目を一つひとつ手作業で拾っていて、時間がかかるうえ抜けも生じやすかった。
「いろんな業務で考えることが多すぎて、どうしても拾い忘れてしまいます。社内で利用しているメンバーも多いです」と吉岡さん。
商談時には、確認忘れ対策に注目したい。初回はヒアリングシートを使うが、2回目以降の打ち合わせでは、訪問前にチェック項目をワードに書き出して持参。すると、互いに聞き忘れがなく、疑問はその場で解消できる。
「確認漏れで、お客様の手間を増やしたくないんです。何事も、やった方がいいかなと迷ったら、やる!と決めています」と吉岡さん。実際にこの方法を始めてから、施主からの電話が減ったという。
よくある課題:見積書の作成に時間がかかる
《吉岡さん的働き方ポイント》フォーマット化で手間削減
《結論》作る人ごとの金額差がなくなり、大幅時短に!
フォーマット利用者の中には、1時間→10分に作成時間を短縮したひともいる。金額の標準化も図れ、いいことづくめ。
《プラステク》打ち合わせメモで確認忘れなし!
定型ヒアリングシートのない2回目以降の商談でも、項目を書き出しておけば確認忘れを防げる。
吉岡さん的ワークスタイル
- 見積書はフォーマットで漏れなし&時短!
- 打ち合わせ前に聞く内容を書き出し、確認の抜けを防ぐ
- これは必要かな? と迷ったことは何でもやっておく
- 図面メモはiPadで書き込み、職人への共有まで完結
お話をうかがったのは…
マエダハウジング(広島県広島市)住宅事業部 リフォーム部門 係長 吉岡巧さん
小学生のころによく訪れた住宅展示場で、住宅に興味を持ち、大学で空間デザインについて学ぶ。地元・広島で就職をしたいと考え、アットホームな雰囲気に惹かれたマエダハウジングに新卒入社。
リフォマガ2022年10月号掲載
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