屋根塗装(スレート)現場管理のポイント~下塗り

現場に毎日行けない!だからこそ、行くタイミングが大切!

リフォーム現場管理はココがとっても重要!

「スレート屋根の塗装をしたら、雨漏れを起こすようになった」ということがある。塗装することが雨漏れにつながるとは考えにくい話だが、薄い屋根材と屋根材が重なった部分の処理を怠ると、このような問題が発生する。こうしたスレート屋根塗装ならではの問題点を把握し、ポイントをしっかり押さえながらチェックすることが大切だ。



《下塗り》板金の下塗り後に屋根下塗り

屋根材への吸い込み量に応じて対応


板金部分下塗り(サビ止め塗装)

板金の下地塗装は、サビ止め塗料を使用します。ハケまたはローラーを使用して、板金部分をサビ止め塗料で塗装します。特に谷となっている部分の板金はハケが入りにくいため、塗り残しが無いように注意します。


屋根下塗り

屋根下塗り用のシーラーで屋根材の下塗りをします。棟の方から塗りはじめ、軒先の方へと進みます。ローラーを用いて全体を均一になるよう塗装しますが、板金の取り合い部や狭い空間はハケを使用して塗り残しがないように注意します。


屋根下塗り→乾燥

下塗り用シーラーが屋根材に吸い込まれている場合は、上塗り塗料との付着が弱くなるため、再度下塗り用シーラーで塗装する必要があります。下塗り塗装後は乾燥・養生時間を十分に確保します。



【ココが大事】

  • 下塗り用のシーラーは上塗り用の塗料に合った材料を準備できているか。
  • 下塗りシーラーが屋根材へ吸い込まれている場合は再塗装が必要になるため、状態を確認する。
  • 塗装缶片手に塗装をすることも多いが、ひっくり返すなどの危険があるので、屋根用缶スタンドを利用すると安心だ。



【施主はココが不安】

“塗装中に雨が降ってきたら、どう対応するのかしら”

こまめに天気予報を確認していても、塗装中に予期せぬ雨が降る可能性もあります。その場合はすぐに作業をストップし、雨がやんでもその日の工事は行いません。後日作業を再開する際には状態を確認しますが、塗り直しになることもあります。

→作業中に突然雨が降ったらすぐに中断します。そのまま塗り続けると危険な上、塗料が流れて耐久性や美観など、さまざまな問題が起こるからです。その後の対応は塗料によっても違いがありますが、塗料の注意書きと現状を確認の上、作業を再開します。粘着テープでパッチテストを行って付着性を確認した上で、剥がしてやり直すかどうかを判断することもあります。


“雨続きで工事が延びたら、追加料金はかかるのかなあ”

雨で作業ができない日があることを想定して工程を組んでいますので、追加料金はかかりません。

→どういう場合に追加料金が発生するのかを事前に説明し、契約時に了承していただく必要があります。



【くりっきーの体験談】スズメの卵を掴んでしまった

足場が組まれた後、軒先にスズメの巣があることに気付きました。「鳥がいないうちに取り除こう」と巣をわしづかみにしたところ、なにやら固い感触が…「わっ卵だ!」。鳥が苦手な私には耐えられないショックです。更に職人から「卵を取ると法律違反になるよ」と追い打ちをかけられ、真っ青に。

役所に確認したところ、巣に卵やヒナがいる場合は捕獲許可等申請の提出が必要となり、受け付けて許可がおりるまで10日ほどかかる上、理由によっては許可がおりないこともあるとのこと。「ヒナになって巣立つまで1ヵ月ほど待てませんか?」と言われてしまいました。そこでお客様に相談し、屋根工事より先に外壁工事から進めていくことに。そして巣立ちを待って巣を撤去し、未施工部分の塗装を行って、長かった工事が完了しました。今後はスズメが住みついていそうな家の工事は繁殖期を外そうと心に決めた体験です。



リフォマガ2022年11月号掲載



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