顧客満足度満点営業の秘密ノウハウ徹底習得!
新規顧客獲得のコストや難易度が上がっている今、リピート受注を得る重要性は増している。また、リフォーム仲介サイトでは、竣工後の口コミの評点が新規顧客獲得の数を如実に左右する。OBからの評価が高いリフォーム会社5社に取材をし、商談、施工、アフターといったシーンにおける、全社的な取り組みから個人の営業スタイルまで、顧客満足度アップのための様々な手法を取り上げる。
スピードとクオリティの両立で次の顧客につながる事例が続々誕生
作業を効率化しながら手を抜かず想いを込める
それが現在では、カメラマンが本格的に撮影した事例写真を、雑誌やホームページに多数掲載。バラエティ豊かな事例で新規顧客を集客し、「先例を見て依頼されることもあり、竣工時には撮影に協力的な方が多い」(村山統括部長)という良い循環が生まれているという。「1軒、1軒想いを入れ、力を出し切っていいものをつくる」という志を持ちつつ、他社と差別化するために、スピード感も重視。スピードとクオリティの両立で顧客満足度を高め、次へとつなげている。
初回は完全予約制の来店打ち合わせになる。予約時に記入してもらった事前情報をもとに、できうる限りの準備を怠らない。中古物件購入を考えており、エリアや予算など詳細がわかる顧客には、おすすめ物件を準備しておくことも。興味があると言えば、その場で案内をしてしまうという手際の良さだ。打ち合わせに割いてもらった時間を最大限に利用し、スピーディに物事を進めることで顧客満足度は高まる。
初回に「R&R studioのこだわり」というスライドも見てもらう。マンションは平米9万8000円〜、戸建ては坪48万円〜という標準仕様を説明すると、それをベースに予算感を掴んでもらいやすく、これも時短につながる。
現調時には「次回はいつ来店できますか?」と日付を設定し、1週間〜10日後には詳細に近い見積もりプランを提示する。そこから2か月ほど、5,6回の変更・調整でプランが確定する。デザインのみならず劣化や省エネ対策も重視し、同時に長期優良住宅の認定手続きも進める。
契約後は、「私は現場管理を、女性プランナーが顧客対応を主に行い、チームで連携を密にして進行していきます」(同氏)。
【手法1】チームを組んで明確に役割分担
適材適所の2人体制で確実に、スピーディに現場を進行
スピード感を持ちつつ、精度の高い仕事を目指すR&R studio。契約までは営業の村山さんと女性プランナーの2人体制で打ち合わせを行い、信頼関係を構築。契約後は、色決めなど施主との細かい調整は女性プランナー、現場管理は村山さんと役割分担して進める。
【手法2】来店前の準備を徹底し素早く質の高い提案を実現
予め得られた情報を元に初回打ち合わせで物件候補を提示
初回の来店打ち合わせは完全予約制。HPの予約ページでは既存or中古物件、エリア、予算などを記入してもらう。購入予定の顧客には物件候補を準備して、来店時に案内することも。既存物件の場合はGoogleストリートビューで外観を見て、可能な限り事前準備をしておく。
▲長期優良住宅認定を受けて雑誌に掲載されるような物件が、来店から引き渡しまで半年ほどで完成。
【手法3】大型TVで迫力のあるプレゼンを行う
驚きと満足感をもたらす大画面のパース
▲(1)パース
▲(2)竣工写真
(1)はパース、(2)は竣工写真。まるで本物のような精度のパースを作成し、ショールームの大型TVに映し出して(下)、迫力と説得力のあるプレゼンを行う。初回の打ち合わせではR&R studioの11スタイルの事例を大画面で見せ、やれることの期待値を高めてもらう。
お話をうかがったのは…
トーリツ(本社 北海道札幌市)リノベーション事業部 統括部長 村山一彦さん
16年間のハウスメーカーの工場勤務の後、結婚を機にトーリツに入社。社歴23年の大ベテラン。トーリツのワンストップリノベーション事業「R&R studio」の中核をなす。「誠心誠意お客様に喜んでもらう」がモットー。
リフォマガ2021年7月号掲載
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