水廻りリフォームの現場調査 突破FILE
短時間で効率的な営業活動が求められる水廻りのリフォーム。水廻りリフォームに強みを持つリフォーム会社のトップ営業達は、どんな点にポイントにおいて現場調査を行っているかをレポートする。取材から分かったのは、現場調査の在り方1つで他社より一歩上の商品提案や関係性構築が可能になるという事だ。採寸漏れや現場調査を効率化する工夫にも注目だ。
重要なのは「排水」 難解プランの可否をその場で伝え商機ゲット
ハイブリッドホーム(東京都千代田区)西田功さん
キッチンリフォームの現場調査で鍵を握るのは排水経路の確認だ。特に、キッチンの位置やスタイルを大きく変更する際は、排水経路を確保出来るかが重要になるため、現地で見極めるスキルが必要になる。30年近くリフォーム営業としてのキャリアを積むハイブリッドホーム(東京都)の西田功さんにポイントを教えてもらった。
「無理」「出来ない」と早々に判断しない
「特にキッチンリフォームは、給水よりも排水の位置が鍵を握ります。例えば壁付けのキッチンを対面式にしたいという要望の場合、排水管がキッチン周辺の壁のどこから出ているかが重要です。これにより、どんな風に排水経路を確保すればキッチンを移動させて対面に出来るのかがクリアになります。」こう話すのは、ハイブリッドホームで20年近くのリフォーム営業歴がある西田功さんだ。
排水管を移動するには規定の排水勾配が必要なため、その分の排水経路の確保が肝になる。あるマンションリフォーム案件で、壁付けのキッチンを対面にしたいという要望があった。そこで西田さんは、シンク下の扉を開け鍋類もどかし、排水の位置を調査。風呂場の天井からも覗き、洗面室の洗面台と排水管が繋がっている事を確認した。新設するキッチンの腰壁の厚みを50πの排水管が通るよう寸法にすれば、対面キッチンに変更可能という事を伝え、契約に繋がった経緯がある。戸建ては排水管を床下に這わせるなどいかようにもなるが、マンションはそうもいかない。
「経験や年数が浅いとその場で判断ができず、壁付けから対面への変更を〝出来ない〞〝無理〞と判断し顧客に伝えてしまう営業マンが多い印象です。難解なプランが可能かどうかを丁寧に調査する事で根拠を持って正確にお伝えする事ができ、工事を施すからプロなのだと私達は考えています」。
その他にも在来の浴室からシステムバス変更時に、出来るだけ大きいサイズを入れられるかどうか、タンクレストイレを設置する際は水圧に問題ないかなど、その場で施主が希望するプランが実現出来るかを判断するための、一歩踏み込んだ現場調査を行う。
「バスやキッチンを交換するだけではないという点が、他社との最大の差だと思っています。現場調査でお客様とお話する際に、弊社が差別化出来る点としてもよくお伝えしているんですよ」。
リフォマガ2021年6月号掲載
⇓⇓同じテーマの記事を読む⇓⇓
0コメント