施主宅のカレンダーからバスリフォームの差別化提案に繋げる

水廻りリフォームの現場調査 突破FILE

短時間で効率的な営業活動が求められる水廻りのリフォーム。水廻りリフォームに強みを持つリフォーム会社のトップ営業達は、どんな点にポイントにおいて現場調査を行っているかをレポートする。取材から分かったのは、現場調査の在り方1つで他社より一歩上の商品提案や関係性構築が可能になるという事だ。採寸漏れや現場調査を効率化する工夫にも注目だ。



施主宅のカレンダーからバスリフォームの差別化提案に繋げる

リフォーる(本社 大阪府大阪市)吹田店 脇本佳澄店長代理

施主自身が気付いておらず、言語化出来ていない要望を引き出すからこそ、リフォーム営業の存在意義があると言っても過言ではない。またプロとして、潜在化するニーズに合致した商材提案を行う事で、自社を選んでもらえる可能性が高くなる。リフォーる(大阪府)の脇本佳澄さんの取り組みに注目しよう。



〝綺麗になればいい〞とは言っていたものの

入社4年目ながら、水廻りリフォーム専門店リフォーる(本社・大阪府大阪市)でトップクラスの売上を誇る脇本佳澄さん。脇本さんが現場調査時に心掛けるのは、単なる採寸や確認等の作業に終始するのではなく、施主のプライベートを1歩掘り下げ、真の要望を引き出す事。これにより、よりニーズに合致した商材の提案が可能だ。相見積もりで値段が多少高くなったとしても、「良い物を提案してくれてありがとう」とプランで差別化に繋がり契約に結び付く事が多い。

例えば、ある高齢の夫婦からバスリフォームの依頼を受けた。在来の浴室が老朽化しており、当初は〝キレイにするだけでいい〞との話だった。ところが次回アポの日程調整をしている時に、施主宅のカレンダーに書き込まれていた予定が気になった。「この日はダメでしょうか?」と聞くと、最近近くに越してきた娘と孫が泊まりに来るという事だった。さらに話を掘り下げると、孫から〝おばあちゃん家のお風呂は寒い〞と言われてしまう事があるらしかった。そこで脇本さんは、在来浴室からシステムバスへの単なる交換から提案内容を大きく変更。お孫さんが入りたくなるような可愛らしいピンク色のバスに変更、またより断熱効果を高めた機種を提案。単価もアップしたが、相見積もりの中無事に契約も決まった。

現場調査では、なるべくヒアリングの時間を確保するため、採寸もテキパキとこなす。「採寸スピードを早めるため、部位毎に計る順番を決めました。なんとなく計っていると無駄な動きをしてしまいます。採寸時間が短縮出来、確認漏れも防げるようになりました」。

人と話すのが好きだという脇本さん。

「ただ現場調査をするだけではなく、お施主様が本当に思っている事を引き出す事が大切だと思っています。要望に+αして何か出来る事はないかと意識するようになってから、結果を残せるようになりましたね」。



ココもポイント

使い勝手の変化を事前に一言伝える

現状をよく把握し、リフォーム後の使い勝手の変化を事前に一言伝えるようにしている。「例えば吊り戸も高さが数ミリ変わるだけで、使いづらさを感じる方がいます。」

他にも、これまで紐タイプの手元照明を使っていた人が、照明の位置が変わった事で届かなくなる事があるので、タッチレスに変更する事も。


洗面台は奥行きの変化に注意

最新の洗面台は奥行が深いものが多く、リフォーム後は洗面空間を狭く感じる事も。その点を先に伝えておくと心象が異なる。

「洗面台は、鏡が1面から3面になったり、開き戸が引き出しになったりと、昔と今で商品の変化が大きいので、商品説明は細かく行います」。



リフォマガ2021年6月号掲載



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