ビジュアル重視の提案型資料で施主の「やりたい欲」を引き出す

コレで決まった!プレゼン資料大公開

プレゼンは顧客の期待が最高潮に達し、受注を決定づける大切なシーン。最前線で活躍する設計士や営業マンは、日頃どんなプレゼンを繰り広げているのか。5人のプロフェッショナルに、各人の工夫が詰まった資料を公開してもらい、プランを魅力的に伝える見せ方の秘訣やトーク術について教えてもらった。



ビジュアル重視の提案型資料で施主の「やりたい欲」を引き出す

「グイグイ言うのは苦手」と話すリビングサーラの営業の熊谷悠紀さんは、資料で提案して、施主からやりたいと言ってもらうように仕向けるという。感性で捉えるタイプの施主には、写真を多用したビジュアル重視の資料を準備するなど、相手に合わせ、見せ方を考え抜いた資料を披露してもらった。



カスタムメイド資料で受注や金額アップに成功

相手に合わせた資料づくりで、受注や金額アップに成功している熊谷さん。下記の事例では、プリンセス気分を味わいたいという施主の意向がある一方で、具体的な商品の希望はなかった。そこでヒアリング時に大量のカタログを持っていき、1時間以上かけてテイストをすり合わせた。それを反映させた力作が、イメージが伝わる画像を散りばめた資料だ。

「画像を大量に集めてから選んでいくので、図面描きよりも時間がかかりました」。

苦労の甲斐があり、施主はどんどん熱心になっていったという。



《事例 「妻の個室を新設」》

3LDKのマンションに暮らす夫婦+長女(小6)、長男(小4)の4人家族。夫、妻+長男、長女と分かれて個室を使ってきたが、長男も1人で部屋を使いたいということで、リビングの一角に妻の個室を新設することになった。妻の要望は「プリンセス」気分になれる部屋で、熊谷さんはビジュアル重視の資料で攻めることにした。



【point 1】テイストが伝わる写真を選び抜き、全面に散りばめる

1ページ目の全面に商品画像や使用イメージ画像を張り付けて、まずはビジュアルで施主の気持ちを上げる。「最終的にこの中の物をほぼ採用してくれました」と、実用性も兼ねている。


【point 2】手描きの平面図で温かみを演出

熊谷さんはアナログのほうが温かみがあって伝わりやすいと考え、平面図を手描きにすることが多い。「正確性を重視する施主や法人だと、信頼感を与えるCADにするなど使い分けます」。


【point 3】理解を助けるパースや写真を添える

平面図の横にもイメージ写真を配置。LDKから見た個室がどんな様子になるかを描いたパースも添えるなど、施主目線に立って理解が進むような細かい配慮も施している。



お話をうかがったのは…

▲リビングサーラ(本社 愛知県豊橋市)豊橋事業所 営業チーム 熊谷悠紀さん

大学の建築学科卒業後、間取りや内装にまつわる仕事をしたいと考えて、地元で知名度のあるリビングサーラに入社。現在4年目で営業職として活躍中。2020年から全社的に施主のモチベーションを上げるヒアリングの組み直しを行い、プレゼンにも力を入れている。



リフォマガ2021年1月号掲載



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