“予想外”への予防と対策を学ぶ
トラブル対応マニュアル
予期せぬ出来事に慌てない!あらゆるトラブル対応策
ちょっとした油断が命取り。小さなミスでも、大きなトラブルにつながりクレームになったり、施主や職人との関係性悪化の恐れがある。
そんなトラブルの種は一体どこにある?正しい初期対応は?対応策を知っておけば、大事になる前に対処できるはず。クレームを生まない働き方を学ぼう。
《施主とのトラブルの対応策》発注・工事計画・職人手配ミスした時のトラブル
【対策1】工事シミュレーションでミスを未然に防止
現場監督と営業が集まり、週1回、案件会議を実施。進行前・進行中の現場の工程確認、工事のシミュレーションを行う。
「設備はここに届くか?窓の位置は?発注書に書いてあるか?」と、実際の工程通りに内容を追って、抜けや漏れを指摘する。過去トラブルが起きた事例もここで話題にあがる。そのため、歴の浅い社員でも、リアルなアドバイスとして受け止めやすく、経験不足を補える。(トマト 永浦善大さん)
【対策2】解体後に予備日をつくる
タイル貼り→ユニットバスに交換する工事の際は、解体後下地が腐っていることが多い。事前に施主と職人にその可能性を伝え、解体後に1日予備日を設ける。事前に職人にも伝えておくことで、「急に言われても工事に入れない」ということをなくしている。(ハイブリッドホーム 岡田美幸さん)
【対策3】ゆとりを持って段取る
無理のある工程を組むと、職人に皺寄せが行くことに。結果、仕上がりのクオリティが落ちたり、職人の不満を生んだりと良いことなし。普段から職人の仕事ぶりをみておき、得意・不得意を把握していると、適材適所の配置ができるようになる。(クラスリフォーム 鳥井洋介さん)
【対策4】サービスとして予備費でまかなう
「契約にない明らかな追加要望の場合、はっきりと言って追加費用をいただいて追加工事にする。こちらのミスもしくは判断に迷う場合、予備費で対応。予備費は工事全体の金額の2~3%取っておく。
工事後1カ月以内であれば、施主が原因の補修でもサービスとして対応することもある。(ハイブリッドホーム 岡田美幸さん)
【対策5】事前に具体的な金額を伝える
追加工事が発生した場合、見積もりを提示する段階で、追加工事が発生する場合●●円かかるということを事前に伝える。(アートリフォーム 森崎 昌則さん、谷口 直也さん)
お話をうかがったのは…
トマト(北海道苫小牧市)営業部 部長 永浦善大さん
サブコンで現場監督業を経験したあと、リフォーム業界へ転身。トマトには入社19年目。現場監督職専任のスタッフを増員したことで、自身の売り上げは年間2億円以上に増えた。
ハイブリッドホーム(本社・東京都千代田区) 岡田 美幸さん
インテリアの専門学校卒業後、新築の設計として働くが営業職に興味を持ち、リフォーム営業に転身。その後は4社で経験を積み、3年前に同社に入社。業界歴は30年程になる。 ここ3年間での大きなトラブルは一切ない。
クラスリフォーム(神奈川県横浜市)代表 鳥井洋介さん
高校卒業後、職人見習いとして現場へ。その後解体業や水まわりの営業などを経験し、3年前にクラスリフォーム代表に就任。
アートリフォーム(本社・大阪府吹田市)
東京・横浜支店 支店長 森崎 昌則さん
中途で入社し、13年目。新店を起こすタイミングで2013年南大阪支店から、横浜支店に異動。現在は東京・横浜支店の支店長。現在は、主に管理職としての業務に従事している。
世田谷・杉並支店 支店長 谷口 直也さん
新卒入社し、10年目。6年目まで大阪で営業しており、7年目で大阪支店第2課支店長代理に。その後、2022年杉並・世田谷支店長を兼任。現在は、森崎さんと同じく、主に管理職としての業務に従事している。
リフォマガ2023年6月号掲載
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