リフォーム現場のトラブル解決
リフォーム解体新書
第3回 洗面所リフォーム(前編)
ドキッとする“解体あるある”を集めました
「工事現場は場数を踏んで覚えるもの」と言われますが、現場の数だけ発見があると言えるくらい個々に違いがあります。中には「解体してびっくり!」ということもあるでしょう。
そこで、場数をたくさん踏まずとも「見えない必要工事」を予測できるよう、工事現場にありがちな解体あるあるを集めてみました。
今回紹介する事例の中でも事例3の「浴室入り口の敷居がフカフカだった」は、敷居から水がまわりこんで床の構造躯体まで腐っていることもあり、予想しなかったような大きな工事につながることもあります。油断せずにしっかりと事前調査をすることが大切です。
《事例 2》
ミラーキャビネット裏にコンセントがなく直結配線だった
電気工事の有資格者がいないと手がつけられない
洗面台の交換工事では設備業者だけで工事をする現場も多いのですが、急遽電気業者の手が必要になることもあります。よくある例が、ミラーキャビネットと壁から出ている電気配線のミスマッチです。新規キャビネット側にはコンセントにつなぐソケットが付いているのに、壁側にはコンセントがない、または新規キャビネットは直結配線仕様なのに、壁側にはコンセントが付いていた…ということで、あわてて電気業者を呼ぶことになってしまうということです。
【解決策は?】至急、電気工事有資格者の手配を
電気工事の有資格者が入っていない現場の場合、至急電気業者を手配しましょう。洗面化粧台のメーカーやシリーズによって電気配線方法に違いがありますので、安全に使用できるよう、施工説明書を確認の上工事を進めることが重要です。特にコンセント仕様のキャビネットの場合、コンセントプラグを切断して壁側と直結にする行為は危険と明記してありますので、注意が必要です。
【どうすれば事前にわかる?】キャビネット裏の壁に電気配線がある場合は要注意
下のイラストのように、現状キャビネット横のコンセントから電源を引き込んでいる現場も多くあります。この場合、コンセント仕様のキャビネットなら電気配線工事は必要ありません。しかしキャビネット裏の壁から電気を引き込んでいる場合は電気配線工事が入る可能性が高いと考えましょう。例えキャビネット裏にコンセントがあったとしても、コンセントの位置を指定している商品もあり、線が届かなくなるケースがあります。
▲キャビネット横のコンセントにつないでいるケース
[こんな現場もあります]
壁に電源スイッチがある
イラストのように、ミラーキャビネットの電源を壁のスイッチで操作する現場もあります。この場合は電気業者の手配が必須になります。現調時にスイッチが壁にあるのか、洗面化粧台にあるのか確認することを忘れずに。
▲壁スイッチで電源ON/OFFする
リフォマガ2023年7月号掲載
⇓⇓同じテーマの記事を読む⇓⇓
0コメント