現場に毎日行けない!だからこそ、行くタイミングが大切!
リフォーム現場管理はココがとっても重要!
いよいよ屋根の本体工事にとりかかるが、その前の役物取り付けは重要だ。ビスを止める場所を間違えると雨漏れを起こす危険もあるので、部品の施工説明書の確認は必須。一方カバー工法の工期短縮と低価格を実現した「差し込み葺き」の金属屋根の登場で、施主から技術的な質問が出るかもしれない。一般的なカバー工法との施工方法の違いなどを把握しておこう。
《屋根板金施工》全体を割り付けてから施工
軒先から棟方向に施工する
墨出し~屋根材取り付け
軒先スターターの先端に合わせて水平方向に墨出しします。墨出しは、屋根材3段ごとを目安にします。軒先スターターを起点とし、1段ごとに水平に屋根材を取り付け、専用ビス(釘)で455mm以内のピッチで均等に固定していきます。部材の端は、横方向に100mm程度(仕様確認)重ねて取り付けます。2段目以降の継ぎ目は、下の段の継ぎ目と千鳥葺き(1段ごとに継ぎ目を半分ずらす)又は300mm以上離して施工します。
谷部屋根材取り付け
パッキン・谷水切り取り付け
屋根の谷となる部分には、屋根材を必要寸法で斜めにカットし、谷樋板金に重ねて固定します。この時、谷芯から50mm程度離します(仕様により異なる)。仕様書に従って、屋根材の切断面を加工して作った谷水切りとパッキンを取り付けます。
棟部受桟取り付け
受桟に屋根材固定
棟部の屋根材を葺く前に、受桟を取り付けます。受桟は棟部から両方向に必要な寸法を確保して専用ビス(釘)で固定します。次に受桟と屋根材を接合します。接合部分には、屋根材の切断面を加工して作った水返しを取り付けます。
【ココが大事】
- 上のイラストのように、屋根材の両サイドが小部材の割り付けとならないよう、全体を割り付けてから作業を始める。
- 屋根材をビスで固定する際は均等になるように。またビスは455mm以内で固定する(固定の間隔が大きいと、風被害を受けやすくなる)。
- 屋根材の継ぎ目の位置が千鳥(または300mm以上離す)になるように取り付ける。
【施主はココが不安】
“今更だけど、ここは風を遮るものがないので、薄い屋根材だと強風でめくれてしまわないかなあ”
スレート屋根のカバー工法で葺かれる横葺きの金属屋根は、1枚1枚の面積が小さいのが特徴です。そのため下地に固定するビスの量も多く、風に対する抵抗力があります。また屋根材や板金の取り付けには既存の屋根のように釘を使用するのではなく、ビスを使用して下地にしっかりと固定いたします。
→風による屋根の被害が相次ぐこともあって、風に対する心配の声が多くなっています。屋根材が下地にしっかりと固定されていること、既存の屋根材のかん合部分に屋根材を確実に引っかけてビスを打つこと、ビス留めの間隔を広げないこと、そして仕様書通りに作業することが強い屋根に仕上げるポイントとなります。
「差し込み葺き」のカバー工法って何?
「差し込み葺き工法」というカバー工法をご存じですか?最近登場した工法で、古いスレート屋根に接着剤で金属板を貼りつけ、重なり合ったスレートの隙間に差し込んで固定するというものです。
一般的なカバー工法よりも工期を短縮し、かつ安価で施工できるということで、この工法に興味を持っている人もいるでしょう。
通常のカバー工法との主な違い
①新たに防水シートを施工しない。
②板金業者でなくても施工できる。
③接着材で留めるため釘やビスを使用しない。
リフォマガ2023年1月号掲載
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