屋根カバー工法(スレート)現場管理のポイント~軒先水切り施工

現場に毎日行けない!だからこそ、行くタイミングが大切!

リフォーム現場管理はココがとっても重要!

スレート屋根のカバー工事は、大きな材料を搬入、取り付けするため、風の煽りを受けやすい工事だ。また金属の切断時に鉄粉が風に舞う危険があるため、車や自転車などに鉄粉が付着しないように養生をする等の対策も必要となる。一方、屋根工事ではさまざまな部材を使用するため、施主から部材の役割についての質問があるかもしれない。事前に名称と役割についても把握しておこう。



《軒先水切り施工》屋根材に適合する部材を使用

軒先及び棟頂部に対し水平に取り付ける


墨出し

既設のスレート屋根の上に新設する軒先水切り板金を取り付ける準備をします。軒先水切り板金を水平に設置するため、棟のラインと軒先のラインに合わせて墨出しをします。イラストのように棟からと軒先からの距離を正確に測って墨出し位置を決めます。


改修用軒先水切りの施工

新設する軒先水切り板金は、新設する屋根材本体と規格が適合する専用の部材を使用します。カバー工法で使用するのは、改修用の軒先水切り板金です。墨位置に合わせて、軒先水切り板金を既設のスレ-ト屋根の上からビス(釘)留めしていきます。



【ココが大事】

  • 改修用軒先水切りなどの役物板金は、必ず屋根本体と規格が合う専用部材を使用する。
  • 横方向に50mm以上重なるように取り付ける。
  • ビス(釘)留めは、下のイラストのように既存の野地板にしっかり固定する。



【施主はココが不安】

“雨樋は、この段階で外すのかなあ新しい雨樋がつくまで不安だなあ”

軒の雨樋はつけたままで軒先に新しい水切りを取り付けるため、軒樋が無い状態にはなりません。雨樋交換のタイミングは屋根が完成した後です。撤去後すぐに新しい樋を取り付けますのでご安心ください。

→屋根カバー工法では、雨樋も交換するケースが多いかと思います。屋根材を重ねることで屋根の厚みが増すため、既存の雨樋では屋根から流れる雨水を受けきれなくなる場合があるからです。雨樋交換の予定があれば、工程表に雨樋の撤去と新設のタイミングを記入しましょう。

▲もし雨樋がなかったら…



【お客様目線で用語を解説】軒先水切り板金(のきさきみずきばんきん)

水切り板金は、屋根のいたるところに取り付けられています。水切り板金が必要となる箇所は、雨水が入りこみやすい場所。イラストのように軒先に流れてきた雨水は、水の表面張力によって屋根材の内側にまわりこもうとする力が生じます。そのため、軒先で水を下に落とす役目のある軒先水切り板金が必要となるのです。

また軒先水切り板金には、強風に煽られた時に屋根材を守るという役目も担っています。



リフォマガ2022年12月号掲載



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