達人のインテリアをモノにしよう!
今日から真似できるリフォームレシピ
「いつもと同じ、マンネリプラン」を脱却したい方に見て欲しい。ニーズを汲み取り、デザインに優れたリフォーム事例は何が違う?使用した建材、コストを抑える工夫、ヒアリングのコツなど、プランニングのポイントを紹介。読めば今日から真似できる!
古き良きものを長く大切に
空間デザインを基軸に、内装デザインから商品コンサルティングまで幅広く展開する夏水組。海外製品やコラボ商品など、こだわりの壁紙やインテリアを用いることで差別化を図る。
今回のテーマは「モダンクラシック」。在宅時間が増え、ホテルライクなど高級感のある空間の需要が高まっているという。落ち着いて仕事ができる環境であり、ビデオ会議で背景が映るためビジュアルも重視したい、との要望に合わせてデザインした。
ユーザーの傾向について坂田さんは「安さより古き良きものを長く大切に、というお客様が増えています。特にMorris&Co.やCole&Sonなど、ヨーロッパの老舗の壁紙が人気です」と話す。
予算には限度があっても、工夫することで妥協はしない。例えば壁面にアクセントを持たせたい場合、貼り替えでなくペイントを施してアクセントウォールに。「柄・色などの組み合わせ方には王道があります。ショップのコーディネーターに相談するのも良いと思います」(坂田さん)
物件DATA
築16年 戸建て
アキュラホーム 瀬田展示場(来場時は要予約)
内装コーディネート
《Point 1》濃淡のグラデーションで調和
色柄をバランス良く合わせる
テレビのある既存棚はサイドにダークトーンを持ってきてテレビの圧迫感を軽減。予算のため棚前面は既存のままにしたため、テーブルと天井を同じウォールナットに統一し、ライトな木材とダークな木材のバランスを取っている。
▲背面のアクセントウォールは淡くくすんだグレーの柄クロスを選択。合わせる巾木は白にし、落ち着いたグレートーンに
《Point 2》玄関に見せ場をつくる
家の第一印象をアップ
「玄関は来客時にはじめに目にする場なので気遣うべき」と坂田さん。壁には職人が手作業で版押しして仕上げた越前和紙を採用。
▲鏡は光を拡散し、広く見せる効果があるので、絵画とともによく用いられる。見せ場になるちょっとした小物を飾るスペースを作ることで、メリハリが生まれる
《Point 3》ペイントで低コストでもエレガントさ演出
上から塗ってコスト減
腰壁部分に木製のモールディングを付け、上からペイントした。上部のヨーロッパ調の壁紙に合わせ、壁付きブラケットライトとコンソール、鏡を置いてエレガントさを演出した。
アクセントは1面or3面に
アクセントウォールは①1面に柄クロス、②3面に柄クロスを用いる2パターンがある。この寝室には②のパターンで、1面に落ち着いたグレーを選択。シャンデリアにはメダリオンを合わせ、陰影の模様が楽しめる優雅な空間に。
お話をうかがったのは…
夏水組(東京都武蔵野市)代表 坂田夏水さん
アトリエ系設計事務所、工務店、不動産会社勤務を経て、2008年に空間デザイン会社として夏水組設立。女性の視点によるリノベーションや内装デザインで注目を集める。インテリアショップ運営、書籍執筆など多方面で活躍。
リフォマガ2022年6月号掲載
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