リフォーム後の定期訪問の時に、施主から補修やメンテナンスについて質問を受けた経験はないだろうか。営業担当者は、不安なことや困ったことを相談できる頼もしい存在。定期訪問を心待ちにされている施主も多いようだ。
アドバイスをする際に気をつけたいのは、特殊な機能を持つ建材が多くなり、メンテナンス方法に違いがあること。建材の注意書きをチェックしておくなどして、お客様に適切なアドバイスができるよう、こころがけるようにしたい。
壁下地
内装工事の出来栄えは壁の下地の状態が大きく影響する。完了後にボードの凹みを見つけても補修は困難なので、仕上げ材を貼る前にキズや凹みをチェックすることが重要だ。
また壁下地については、音に関する質問が出ることもある。下の例のように、下地ボードを貼り替えていないのに、「何か違う」と違和感を覚えるお客様もいらっしゃるようだ。
フラッターエコーとは
フラッターエコーとは、平行した壁の間を音が何度も反射することで起こるエコー現象だ。音が長く震えるように聞こえる。工事完了後の家具が無い状態の時に起こりやすく、家具や敷物を入れて室内に凹凸ができてくると収まってくる。工事をしたために起こることではないので心配いらない。
下地ボードの補修(石膏ボードを入れなおす場合大工作業になる)
1 カッターで穴より大きく四角く切り抜き、石膏ボード用ののこぎりを使ってきれいにくり抜く。
2 石膏ボードの裏側に添え木を入れて石膏ボード用のビスで締め付ける。
3 穴の大きさに合わせてカットした石膏ボードをはめ込み、メッシュテープで上から押さえ、パテ処理。
下地ボードの補修(ボール紙を芯にする簡易的な方法)
1 穴より少し大きめのボール紙にヒモを通し、壁の中に湾曲させながら入れる。
2 ヒモを引きながらパテを埋める。
3 パテが乾くまで待ち、乾いたらヒモを切って、ヒビ割れ止めのためにメッシュテープなどを貼る。
4 もう一度パテを塗って乾いたらサンドペーパーで表面を平らにする。
石膏ボードの裏側に配線がある場合は注意
穴が開いた石膏ボードの裏に電気の配線が隠れていることもあるので注意しよう。カッターを使わない方法で修理する方が安全だ。
壁下地でよく出る質問
ビスを打てる場所
木下地がある場合はピンで桟木を見付ける器具(ワンプッシュ)を使うとわかりやすい。下地がない場所に使える金具は、好きな場所に打つことができるので便利だが、外す時は大変だ。無理をして外そうとするとボードを傷つけてしまうため、安易に取り付けないよう注意したい。
カーテンレールを取り付ける時の注意
最近は窓枠ではなく、枠上の壁にカーテンレールを取り付けることが多いが、その場合は下地を確認しよう。
木造住宅は柱にビスを打てるが、鉄骨住宅では下地補強がないと打てないので注意が必要だ。
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