多世帯・単身世帯、どんな暮らしも楽しく快適に!
ライフスタイルに寄り添うリフォームアイデア
ほどよい距離感でにぎやかに暮らす多世帯暮らし、自分らしさにこだわったシングルライフ……希望のライフスタイルをかなえたプランを紹介!
ほどよい「距離感」を大切にした3階建ての二世帯リフォーム
Awn(アウン)(東京都葛飾区)近藤新さん
お施主様のお父様が亡くなり、お母様と息子さん夫婦が同居することを機に、実家をリフォームすることになりました。一番の要望は「ほどよい距離感」。1階は親世帯、2・3階は共有空間もある子世帯スペースとし、生活は各世帯の住空間で完結させつつ、お父様の思い出を共有して家族でだんらんできるプランとなりました。
最も配慮したのは、それまで2・3階の広々とした空間を使っていたお母様の不安を解消し、メインの住空間となる1階を、いかに気持ちよく、機能的にするかということでした。限られた面積でできるだけ広さを確保するため、間仕切りせず、空間をつなげることで、ホテルのようなコンパクトで生活しやすい住空間が完成しました。
《1階:親世帯スペース》
ホテルのようにコンパクトで機能的に
ガレージがあるため空間が限られていた1階を間仕切りせず、暮らしやすいホテルのようなワンルームに。暗く、カビにも悩まされていたため、断熱性能も改善。キッチンはお友達と談笑しながらおもてなしができるよう、オープンにした。
▲お母様住居専用の玄関。お友達も気軽に立ち寄れる。ご主人との暮らしの記憶が残るリフォーム前の住まいの欄間を、格子間仕切りとして再生(★)
《2・3階:子世帯・共有スペース》
父の思い出を共有し、親子でだんらんも楽しめる空間
間取りを変更し、広く明るいLDKに。キッチンは既存の壁付けタイプを生かし、対面キッチンのようにも使える収納を兼ねた作業台をあらたに造作した。キッチンとリビングをゆるやかに分ける役目も。
▲リビングの家族の様子を眺めながら作業できる造作作業
▲リビングからお父様の部屋だった和室が続く。仕切りを開けると大人数でも集える大空間に
▲寝室にはホッとくつろげる畳の小上がり。将来お子様が生まれたらお世話する場としても活用できる
▲子世帯のユーティリティ(親世帯は2階)とウォークスルーの大容量クローゼットを設けた。物干しのあるバルコニーへつながっている
▲廊下の一角にはカウンターをつけ、デスクコーナーに。家事や書斎として家族が自由に利用できるスペース
【二世帯リフォーム提案のPOINT】大切な「距離感」
二世帯住宅のプランで一番迷う点は、「同居の度合い(距離感)」です。
間取りを決めることは、そのまま両世帯間の距離感をデザインすることになります。玄関、お風呂、キッチンは共有するかなど、距離感の度合いはさまざま。それぞれの生活スタイルを尊重し合いながらも寄り添える「距離感」を目指し、丁寧にヒアリングすることを心がけています。
リフォマガ2022年9月号掲載
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