【THE SHOKUNIN】「愛ある足場」を組んでいます

【足場職人】比賀建人さん(38歳)

リフォームの営業担当者にとって、熟練の職人さんは大切なパートナー。今回登場するのは足場会社代表取締役の比賀建人さん。職人のイメージ向上にも取り組んでいる。



作業内容や職人の身長に合わせた足場づくり

比賀建人さんが仕事をする上で大切にしていることは「愛ある足場」を組むことだ。

「ただ足場があればいいのではなく、作業がしやすい足場になるように常に意識しています」

足場を組む前に工事内容を聞き、それに適した足場を組むことを心がけている比賀さん。外壁塗装なのか、樋の交換だけなのかで、作業床の高さを変えている。

「外壁塗装なら、職人が立った時に頭の上あたりに樋がくるようにします。でも、樋の交換だけなら、胸の位置に樋がくるようにします。その方が作業しやすいからです。職人さんの身長も聞くようにしていますね」

他にも、「ここに足場はいらない」と言われたところもチェックする。そういった場所でも、出窓が付いていて養生が必要となり、足場を架けないといけないケースがあるからだ。

足場職人の前は、実家で塗装職人をしていた比賀さん。

「自分が作業をしていた時、『やりづらいな』と思うこともありました。足場業者になってからは、そうしたことを解消するようにしています」。

そうした心配りをするだけでも、作業効率が上がると感じている。

▲比賀さんが代表取締役を務めるケーエスワン(神奈川県厚木市)の資材置き場



現場では大声を出したり怒鳴ったりしない

比賀さんは「職人のイメージ向上」にも取り組んでいる。第一は「挨拶」。施主にはもちろん、近隣の人にも積極的に挨拶するようにしている。

「別々の会社の職人であっても、お客様や近隣の方はすべて同じ工事の職人として見ています。工事の一番最初に入るのが足場職人。その時の印象が悪いと、後から来る他の職人さんの印象も悪くなってしまいますから責任重大です」と比賀さん。現場では危険な時以外、怒鳴ったり、大きな声を出さないようにしている。

「うちにいる職人たちは大きな声を出すことはありません。みんな20代前半と若く、年も近いので和気あいあいとやってくれているので雰囲気がいいですね」

▲比賀さんの愛用しているアイテム。スケールとレーザー距離計、方眼紙。スケールは独立当時から使っている



比賀さんからリフォーム営業担当者にメッセージ

「こうしてもらうと嬉しいなぁ」

足場組みとごみ収集日は別に

工事で一時道路を占拠する必要がある場合、営業の方は道路の使用許可を申請されると思います。

その際、足場を組む予定日と、ごみ収集日が重なっていないかを確認してもらえたらと思います。できれば、ごみ収集業者にも、その日は工事が入ることを伝えてもらえると助かります。

道路が狭い場合、弊社の車両が作業していると、ごみ収集車が入れず、トラブルになることがあるからです。

大抵の場合、車両を移動させるまでの間、別ルートを回ってもらえるのですが、中には強気な方もいて、作業をしているにもかかわらず、即座に移動するよう言われることもあります。

同じように、プロパンガスのボンベの交換時期も注意してもらえたらと思います。

以前、追加工事で工期が延びたことがありました。そのため、ボンベの交換時期が過ぎてしまいました。ボンベは足場の中にあり、一度解体しなければ、取り出すことができません。結局、足場を解体してボンベを交換し、再度足場を組み直しました。

通常いつのタイミングでボンベを交換しているのかを確認し、工期のスケジュールを考えていただけたらと思います。



リフォマガ2022年9月号掲載

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