「頼みたい!」と思わせる現場調査のコツ
短時間で正確に、漏れなく調べ上げることが求められるリフォームの現場調査。採寸や撮影など調査だけに終始せず、施主の要望が実現できるかその場で判断したり、現況をわかりやすく共有することで、一気に信頼を得られる。そんな差別化できる現場調査の工夫をリサーチした。
打合せカードとチェックシートの二刀流で要望くみ取る
リフォームワン(長野県上田市)
2つのツールを使い分け
現場調査に使うチェックシートは外壁、屋根、風呂、キッチン、洗面、トイレ、居室に分かれている。それぞれ10項目以上をチェックする。
シート内のチェック項目のほかにも細やかな調査を行う。例えば和室の現場調査では、使っている木材(マツ、スギなど)や壁の土の種類も聞き取る。施主も思い入れがあることが多いという。このような細部については、フリースペースの多い打合せ記録カードにコメントを残している。
打合せ記録カードには簡単な図面が載っており、採寸した数値を記録する。こちらも部位別にあり、大規模改修の際はチェックシートよりもこちらにメインで書き込む。
ヒアリングと現場調査は1日で
新築、古民家再生、戸建てを中心としたリフォームを手掛ける同社。リフォームの現場調査は、営業担当が基本的に1人で行う。ヒアリングと同日に行うことが多く、訪問時に要望の聞き取り・手描き図面の作成と現場調査まで行う。単品の入れ替えの場合は、所用時間は1時間半程度。その場で要望を形にすることで顧客の心をつかむ。図面は後日コンピューターできれいに作成し直して提案する。
▲その場で図面を書くため、縮尺を求めるスケールは必須。写真はスマホで。職人さんにはラインで共有。
施主とともに取り組む空気作る
写真は最後に撮影するようにしている。住んでいるところを撮られるのには抵抗がある施主も多いため、担当者が十分打ち解けた雰囲気を作ってからサッと撮影する。現況写真はその後、お客さんにデータでプレゼントすることで、ともにリフォームに取り組む姿勢を見せる。
「現場調査の最後に次のアポイントを取るのが一番大事です」(山本さん)。全面改修で2週間、部分改修で1週間程度間を空けて次回アポをとる。日付だけでなく時間まで含めて押さえておくことで、確実な受注に繋げている。
▲写真は撮り漏れがないように、天井から上・真ん中・下の3分割で撮影する。
お話をうかがったのは…
リフォームワン(長野県上田市)上田店 店長 山本 正晃さん
リフォーム営業歴10年。「見積もり提出の際に、10月にグランドオープンしたショールームにお客さんを呼んで、会社の雰囲気を知ってもらっています」
リフォマガ2022年2月号掲載
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