【THE SHOKUNIN】元請け企業の名前で仕事をしている以上、妥協はしない

【塗装】宮田 健市さん(50歳)

リフォームの営業担当者にとって、熟練の職人さんは大切なパートナー。今回登場する塗装会社の代表・宮田健市さんはリフォーム会社やお客様から厚い信頼を寄せられている塗装のプロフェッショナルだ。


見切り直しに1日仕上げに妥協なし 

外壁塗装が終わり、ビニールの養生を剥がす。普通なら、これで作業は終了だが、宮田健市さんは養生テープが貼ってあったラインにマスキングテープをもう一度貼り、塗料を塗り直す。ラインをまっすぐビシッと出すためだ。

「雨が降ったり風が強かったりすると、テープのラインがヨレてきます。この『見切り直し』という作業を玄関周りやバルコニーなど、目につきやすい場所を中心に行います。そうすると、仕上がりがとてもきれいに見えるのです」宮田さんが代表を務める塗装会社・宮一では、見切り直しのために1日確保している。手間も経費もかかるが、妥協はしない。


元請け企業の名前を汚さない 

20歳でこの仕事に入った時、2年間は塗らせてもらえず、サビ落としや掃除ばかりしていた。「こんな修行は僕らの時代が最後かも(笑)。今そんなことをしたら、みんな辞めちゃいますね」と宮田さん。職人としてやってきたことを自分のやり方で試したいと、40歳で独立。独立したばかりの時は仕事がなく、一般家庭にチラシを配って回ったり、ピンポンを押して直接営業をかけたりと、足を棒にして回った。独立して3カ月ほど経った頃、リフォーム会社のキタセツのショールームを見て感じるところがあり、「お仕事のお手伝いをさせてください」と電話で連絡。すぐ北川拓社長と面接をすることになり、トントン拍子に話が進み、現場を担当することになった。以来キタセツからの依頼が増え、「北川社長に拾ってもらったと思っています」と宮田さん。「元請けの名前で仕事をしている以上、手抜きはしない」というスタンスを貫いている。


推薦の言葉
キタセツ 代表取締役 北川 拓さん

宮田さんは、お客様からの受けがとてもいい職人さんです。ユニフォームや挨拶もきちんとしていて、まず第一印象がいい。作業後の掃除も日々徹底されています。外装だけでなく家の中の塗装もできますし、色の相談でも的確なアドバイスが返ってきます。安心しておまかせできる職人さんですね。協力業者さんの中には、相手によって態度が変わる方もいます。若い社員や経験の浅い社員だと依頼を聞いてもらえないこともあるようです。元請けの立場としては、仕事がやりづらくなり、その後仕事をお願いしなくなるケースもあります。その点、宮田さんは一切そうしたことがありません。年齢や経験に関係なく、「キタセツからの依頼」として対応してくれます。だから、社員からもすごく人気があるんですよ。弊社に「拾っていただいた」とおっしゃっていただけましたが、人間は喉元過ぎればなんとやらで、初心を忘れてしまうことも多い。でも、宮田さんは最初から変わらずお客様のことも、弊社のことも考えた上で仕事をしてくれています。協力業者さんの鑑ですね。


松岡さんからリフォーム営業担当者にメッセージ

「この営業担当者できるな!」

「あうん」の呼吸でやりとりができる営業担当者さんは、すごいと思っています。例えば日程調整。着工から足場の解体まで、業者から業者のバトンタッチがうまくでき、スムーズに進行できる方は素晴らしいと思いますね。私が先回りをして「どうなりましたか?」と質問しても、「こうなっています」とすぐに返事が返ってくる。こうしたあうんの呼吸で仕事ができる営業担当さんは、人間的にも尊敬しています。


「こうしてもらうと助かるなぁ」

なるべく現場に来てもらえると助かりますね。着工中は何事もないようでも「あれはどうするのか?」といった疑問が出てきます。ラインで写真を送って確認してもらうこともできますが、全体や内部のことまでは確認できません。目で見て確認してもらえたら助かります。私もいくつもの現場を掛け持ちして管理する立場になりましたが、できる限り回って、時間がある時には作業を手伝うようにしています。


「いつも感謝しています」

いつも矢面に立ってクレーム対応してくれることに感謝しています。職人のミスであっても、直接怒られるのは営業担当の方。もちろん僕らも謝りますが、お客様は職人にクレームを言うことはほとんどないので、申し訳なく思っています。お客様との橋渡し役を担ってくれている営業担当さんには本当に感謝しています。

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