図面は参考にする程度と考え、実測を重視しよう。戸建て住宅はモジュールがわかれば測りやすいが、マンションは壁の幅も天井高も部屋ごとに違い、更に梁も多いので時間がかかりがち。時間に余裕をもって調査しよう。
◆採寸しながら問題点をチェック
問題点を把握するには採寸時がチャンス! 物をどかしながら隅々まで壁の状態を確認することができるため、例えばクロゼットの中が結露しているとか、この出隅のはがれが多い、下地のボードが膨れている等々、お客様でも気づいていない問題を把握して、提案に活かそう。
脱着する物の数を確認する
再び取り付けるのか、新規に交換するのかを確認しながら図面に書き込もう。ヒアリングの際、事前に「新規交換するものがあれば現場調査の時に確認します」と伝えておけば、「これとこれは交換」とお客様の方であらかじめ決めておいてくれる。脱着が必要になるものは7頁でも解説したが、コンセントやスイッチのプレート(口数も確認)。カーテンレールや房掛け、手摺(クロスの上に取り付けてある場合)、照明器具、エアコン、固定家具等が挙げられる。
クローズアップ① 採寸を忘れがちな箇所に注意
壁紙の採寸時に意外と見落としがちなのが下記で挙げているような箇所だ。張り終わった後に、「ここだけ古いままだ!」とならないよう、忘れずに採寸しておこう。
◆張替え予定がなくても天井を採寸しておく
壁が綺麗になると張り替えなかった天井の汚れが気になるもの。後で天井だけを張り替える事になると、少量でも人工手間がかかり、割高になってしまう。念のため採寸して参考見積りを準備しておこう。天井は面積が少ないので「このくらいの金額なら」と一緒に工事をするケースが多い。建具の枠や幅木などもクロス張替え後に汚れが目立ちやすい。交換不要と言われても、採寸して参考見積りを準備しておくと、要望があった際に即座に対応出来る。
クローズアップ①採寸のポイント
実測する事で、実寸に基づく図面を起こそう。測り漏れや記入間違いに注意!
天井高
3mほど引き出し、床から天井に向けてコンベックスの先を当てて伸ばす。天井で折り曲げて測ると安定する。目が悪くて目盛りが読めない場合は逆でもOK。
梁
コンベックスをU字に折り曲げて測る。
窓
窓枠に引っかけて測定する。枠のみの幅も測りマイナスすれば窓の幅が分かる。窓面積と建具面積は重要な数値なので正確に測ろう。
面積を計算する
立体の部屋を展開図にして各壁の面積を計算し、窓や出入り口の開口部面積を引く。既存図面がない場合は簡単な間取り図を用意し、それに書き込みながら採寸を進める。細かい部分は現場でスケッチしてから実測すると書き間違いを防げる。
戸建て住宅はほとんど910モジュールで建てられている。方眼紙1マスを910×910として間取りを記入すると大きさが分かりやすい。
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