輝きプランナークローズアップ~ミリーミリアーキテクツスタジオ 近藤 英子さん~Vol.4

今回登場するのは、ミリーミリアーキテクツスタジオ(東京都世田谷区)で活躍する近藤英子さん。現在独立4年目。様々な職種を経て結婚・出産し、9年間専業主婦も経験。大手リフォーム会社に勤めながら子供を育てていたが、子供の成長を間近で見守りたく、2015年に独立した。


施主のひと言がきっかけで提案力の大切さを痛感

ミリーミリアーキテクツスタジオ(東京都世田谷区)

近藤 英子さん

システム会社の事務職を1年半経験後、設計事務所でCADを4年半。図面を起こせる様になった。その後結婚・出産し9年間専業主婦を経験する。家にいる時間が増えたことで、生活住空間やインテリアに興味を持ち始めた。その後、インテリアコーディネータの資格を取得。大手リフォーム会社で10年間忙しく働く中で、子供2人が不登校気味に。子供の成長を間近で見守りたいことから、2015年に独立し、現在4年目。



『他社はいろんな提案をしてくれた』過去の案件省みるきっかけに

提案力を売りに、フリーランスのインテリアコーディネーターとして活躍しているミリーミリアーキテクツスタジオ(東京都世田谷区)の近藤英子さん。施主のひと言がきっかけで、提案力の大切さを痛感したと話す。


「お客さんはどのような思いでリフォームしようと考えているのか、お客さんの思いを引き出せる様に心掛けています」。


大手リフォーム会社に勤めていた時、相見積を取っていた年配の施主夫婦に断られたことがあった。施主に断わられた理由を聞いたところ、『他社はもっといろんな提案をしてくれましたよ』と率直な意見をもらった。


施主から意見をもらった時、近藤さんの頭に過去の経験が浮かびあがった。その施主は高齢のおばあさん。『キッチンを新しくするだけでいい』という依頼を受けていた。会話の中でも、そのおばあさんからは『孫は滅多に来ないし、私自身凝った料理もしない。新しくキッチンを交換してくれればそれでいいです』とも言われ、その通りにリフォームを終えたことがあった。


「今思い返すと『もしあの時、想像力を働かせて、孫が気軽に遊びに来たくなったり、他にも家庭菜園を楽しめる様な庭にリフォームしたりと、おばあさんが思ってもみなかった提案ができたらよかった』と、ハッと気が付いたんです」と話す。 断わられたことをきっかけに『こんなこともできるんだ』と人生を楽しんでもらえる様な提案ができたらよかったなと思い浮かび、これまでの仕事を省みるきっかけになったという。


今ではこれまでの経験を糧に、提案力を武器にリフォームを行っている。ある60代の施主夫婦には、これまで子供中心だった生活から仕事をリタイアし、これから夫婦2人の人生を楽しんで貰える様な提案ができ、手ごたえを感じたと語る。当初夫婦は、1年に1度しか泊まらない息子夫婦の部屋を残そうと考えていた。そこで『今まではお子さん中心の生活だったかもしれませんが、これからは趣味などお客様が今後将来何をしたいかを考え、リフォームをしてみませんか』と提案した。その結果、残す予定だった息子夫婦が帰省した時の部屋をなくし、LDKと寝室を広く取った。リビングには海外旅行で購入した雑貨を飾れる棚も。子供中心に考えていたこれまでの生活から、これから自分の好きな事を楽しんでいく人生になるようなリフォームを提案し、喜ばれた。


フリーランスとして独立して3年。今年の3月には社名をミリーミリアーキテクツスタジオと新しくし、事務所も構えた。今後の活躍にますます期待だ。



◆日本文化に触れてインテリア提案に活かす

仕事部屋。白い色の越前和紙は、工房で自作した。和紙をすく際に、ホースから出る水の勢いで作った柄が印象的。床には、模様が目を引くつき板。アンティークの棚は、竹久夢二の作品がプリントされたリリカラの壁紙とコーディネート。



マンションLDK 一人暮らし・もしくはご夫婦での生活を想定した都内の賃貸マンションのスケルトンリフォームです。ホームパーティーもできるオープンキッチンは、玄関横のSICからの出入りもでき、普段の生活の同線も考慮しています。


会社受付 大東建託大和支店様。事務所と受付が一緒の空間となっていた為、 お客様をお迎えするエントランスを事務所とは別で設けました。



❶~❷左下り観音堂(香川県高松市) ❸~❹さざえ堂(福島県会津若松市)
旅先で情報収集はかかせません。自然の物を日本の歴史を肌で感じることで、プランにも役立ちます。


▲部屋の至る所に飾っているキャラクターグッズ。「癒しになります」と近藤さん。


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