色にこだわる空間づくり 最終回~パーソナルカラーとインテリアコーディネート~

パーソナルカラーとインテリアコーディネート

お客様のパーソナルカラーを活かした空間は、暮らしの心地よさに繋がります。パーソナルカラーとは、肌や髪、瞳、頬、唇等の色を見て、似合う色を探す診断のことですが、色彩塾では色彩理論をベースにして、肌や瞳、髪の色に合う色相と明度、彩度を導き出す独自の「color+shape®配色システム」を開発しています。


パーソナルカラーに基づいたインテリアを提案すると、お客様がイメージしやすく、色彩計画を立てやすいので、打ち合わせもスムーズになり、契約率も確実に上がります。


少しだけご紹介しますと、ブルーベースの方に合うフローリングの木目色は、低明度の赤みがかったダークな色(色相1・2・3)、例えばウォールナット系やダークオーク系の色がおすすめです。床を高明度な白い色で仕上げたい場合は、建具や壁、家具に黒等をアクセントカラーとして用いり、低明度にするとよいでしょう。


イエローベースの方に合う木目色は、色相の範囲が広めです。中明度、高明度のオレンジ系(色相4・5)、チェリー系やミディアムオーク系がおすすめです。インテリアのイメージはカリフォルニアスタイル(ポイントで海の色を使う)で、中彩度、低彩度の青色をアクセントにしたリズム感のあるコーディネートにするとよいでしょう。


イエローベースの方には高明度の黄色系(色相6・7)、ライトオークル系やバーチ、メープル系もおすすめです。自然素材をたっぷりと使ったナチュラル空間で、北欧スタイルにするのもよいです。また最近のトレンドですが、家具や照明、ファブリック等全体を中〜高明度、低〜中彩度のグレー系でまとめて、アクセントカラーも中〜高明度、低〜中彩度の紫色をチョイスしてシックで柔らかいイメージでコーディネートすれば、イエローベースのお客様とよくなじみます。ブルーベース、イエローベースにもクリアーなトーンが得意な方と、スモーキーなトーンが得意な方といるので、イメージの仕上げ方が変わってきますので工夫が必要です。


この1年間、インテリアカラーのポイントをお話ししてきました。新しい切り口の提案なので、難しい内容であったと思います。イメージしたインテリア空間を組み立てるには、テクスチャーやデザイン、バランス感覚も必要なので、お伝えしてきた理論通りにはいかないかもしれません。しかし、今まで感覚で行ってきたコーディネートの方法を変え、カラーの分析後にそれを言葉でアウトプットできれば、説得力も加わり、契約率アップに繋がるはずです。ぜひ、色にこだわる空間作りにトライしてみて下さい。1年間、興味深く読んで下さった方々、心よりありがとうございました。


パーソナルカラーとは…

人によって異なる肌や髪、瞳、頬、唇等に似合う色のこと。一般的には腕(手首)の内側の血管が青い人はブルーベース、やや緑色の人はイエローベースだといわれる。色彩塾では色彩理論をベースにして、肌や、瞳、髪に合う色相と明度、彩度を独自に導き出す「color+shape®配色システム」を開発している。



パーソナルカラーとインテリアイメージのコーディネイト事例

▲色彩塾 勝馬ちなつ代表

色を軸に形・素材を選び、イメージ提案する衣食住空間のカラーデザインに携わり、20年あまり色彩指導に力を入れる。建築カラーに特化した「color+shapeⓇアカデミー」を2016年に開講。建築に携わるプロフェッショナルが通う。

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