今回登場するのは2016年8月に東京営業所西3課の店長に就任した長山みことさん(50)。現在入社13年目だ。「管理職として部下のモチベーションをいかに下げないかが重要」と語る長山さんのマネジメント術について聞いた。
積水ハウスリフォーム東日本(東京都新宿区)
長山みこと東京営業所西3課店長
2005年12月に積水ハウスリフォーム東日本(東京都新宿区)に入社し、東京営業所に配属。2016年8月、同営業所西3課店長に就任。現在50歳。
営業チームデータ
東京営業所は11の営業チームで成り立っている。長山さんが所属する西3課チームは男性社員2名、女性社員2名の4名。
モチベーション維持が鍵
「売り上げ数字を管理するというよりも、モチベーションをいかに下げないようにするかを大事にしています。落ち込んだ気持ちにならずに仕事ができれば、売り上げは自然と上がっていく。そこで勢いをつけて頑張れるかにかかっていますが、気分が落ちてしまうと売り上げを伸ばすのは難しいです」と話す。
長山さんは、部下が悩みや困りごとを抱えないようにサポートやアドバイスなどを行っている。これにより、入社4年目の女子社員は、長山さんのチームに所属してから難易度の高い案件に挑戦するほどの成長を遂げている。
また、長山さんは案件の内容や進捗状況をきめ細かく管理する事で、部下のサポートを徹底。
例えば、月末までに来月に契約したい案件をリストアップし、契約する数字を申告させている。毎月10、20日に進捗状況を確認し、申告数字を達成するための打合せを行う。大型案件の引き合いがある場合は、打合せ期間や契約月、工事完了月のスケジューリングを含めた見通しを立て、契約月、売上月の設定を明確にし、長山さんがアドバイスしながら実現出来るように進めている。
チームを超えた連携で問題解決
長山さんは問題を解決するためにいろんな人を巻き込む方法をとっている。 以前、部下が施主から技術的な問い合わせを受けて対応に困っていた時、長山さんは技術スタッフに同行を頼み3人で施主の元へ。無事に施主の疑問を解決することが出来た。
また、部下が担当した外部改修工事の案件で、塗装の塗膜にこだわりを持つ施主から技術的な説明を求められたことがあった。そのため、長山さんは部下に塗料メーカーの人から施主に説明してもらうことをアドバイス。専門家から直々に説明を受けられた事で施主の満足度アップにもつながった。
「お客様も私たちも時間が限られているので、早く解決できる方法を選んでいる。そうすれば、すぐに悩みをなくすことが可能です。部下には誰を頼れば効果的に解決できるのかをアドバイスしています」
売り上げ数字は施主を幸せにした量
長山さんのチームのルールとして「悩みを抱えない」というものがある。例えば、案件でどのように対応すれば良いか分からないことがあれば、その人に対してアドバイスをしたり、解決するのに適した人をつないだりなどしている。「お客様の希望を叶えたいけど予算や工期がネックになっている場合、どのようにすれば良いかをその人と一緒に考えています。私だけではなく所長を交えることもあります」
また、部下とのコミュニケーションでは、仕事中の出来事などをマメに共有している。「その日起きたことやお客様にありがとうと言われたことなどを恥ずかしがらずに言っています。そういうことを話し合うとお互い刺激になる」と話す。ポジティブなことだけではなく失敗したことも伝えており、それがチーム全体の注意喚起にもなっている。
「私たちの仕事はお客様から『ありがとう』の言葉をいただく素敵な仕事です。売り上げはお金の数字ではなくお客様を幸せにできた量。これからも多くのオーナー様に言っていただけるように取り組んでいきたい」と今後の目標について語ってくれた。
【長山所長のマネジメント術】
① 部下のモチベーションを維持
モチベーションを保つことができれば売り上げは自然と伸びる。部下が悩みなどを抱えないよう、細やかなサポートを行う。
②チームを超えた連携
適切な人物との連携を行うことで、問題の早期解決につなげる。人物選定のアドバイスをしている。
③1人で悩ませない
対応が難しい案件があった場合、積極的にアドバイスを行っている。所長を交え、解決に向けて取り組むこともある。
チーム独自のルール
長山さんが店長になってから行っていることは、チームみんなの誕生日を祝うこと。プレゼントを渡したりお店で誕生日会を開いたりしている。
「お店の人が記念に写真を撮ってくれたり、メッセージ入りのプレートを用意してくれたりするので思い出になる。写真をみんなで共有すると『あの時こうだったね』と盛り上がります」
▲ 誕生日会の様子。お店を予約するのは長山さんだ
▲長山さんの誕生日の時はペンケースがプレゼントされた
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