脱価格競争で売る外壁塗装④~特殊塗装で”値段じゃない”ファン顧客をつくる~

外壁工事はプランニングや提案内容で差をつける事が難しい。また外装の劣化に伴い必要に迫られて行う工事のため、最低限の費用で済ませたいと考える顧客も中には多い。そのような中、いち早く差別化提案を行なうなど、他社と一線を画す取り組みを行う事で単価&契約率アップに成功している外装プレイヤーたちの最新の取り組みを紹介していく。


Case④ 単色塗りだけじゃつまらない!
レンガや石板を再現する特殊塗装で
〝値段じゃない〟ファン顧客を作る


▲マーブル(埼玉県越谷市)石井賢 代表

地元密着型の塗装専門会社マーブル(埼玉県越谷市)の代表取締役。塗装職人を経て、21年前に創業。月5~6棟、年間60棟程施工している。年間売上1億円。建設現場の職人達によるプレゼン大会を運営する一般社団法人 建設職人甲子園の埼玉地区理事長も務める。



新築時の柄にしたいと遠方からの要望も

地域密着型の塗装会社マーブル(埼玉県越谷市)では、8年ほど前から、『彩ディングEXコート』という独自のサービスをはじめた。そのサービスとは、独自の塗装技術で本物のレンガのような、色味や柄を再現し、意匠性を高める外壁塗装。手間や職人の技術力を要するため、外壁の一部30㎡ほどをこのEXコートで塗装すると、全てをシリコン単色で塗装するより、約10万円ほど単価がアップする。これまでに200件以上を『彩ディングEXコート』で手掛けており、同社の主力サービスとなっている。これは、他社には真似できない独自のサービスであり、顧客の要望に応えられなかった近所のリフォーム会社から、仕事が廻ってきた事もあるという。 塗料を多色使いする事で、外壁面に凹凸や陰影を表現したり、レンガ調や石板調の柄を再現したりする。一部分に施すだけでも外観が華やかになり喜ばれる。

下請けの頃の経験がきっかけでサービス開始に思い至った。「下請けで塗装工事をしていた頃、サイディングを単色で塗りつぶす事が当たり前な事に疑問を感じました。元々絵を描く事が好きで、『サイディングをただ塗るだけでは勿体無い。塗装で面白い事を何かできないか』と考えたのがきっかけです」(石井賢代表)。そこでテーマパーク等で用いられるエイジング塗装を参考に、質感や表現に拘った塗装方法を編み出した。

ある施主からは『新築当時の壁の柄を再現したい。越谷ではなく遠方だが、対応してくれるか?』と依頼があった。また『何年も前から、塗装はマーブルさんにお願いすると決めていたんです、ホームページを見ていて、どのエリアで、どんな工事をしてきたかも知っている』といったファン顧客も。

施工を終え足場が外れた時、施主の近所から「わあっ」と歓声があがることもある同社の塗装は、他社と一線を画している。

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