姿勢の保持や移動を助ける浴室手すり
浴室は住宅の中でも事故が多い場所。濡れた床は滑りやすく、転倒した際に大事になりかねない。
浴室の出入り口付近や浴槽付近などに手すりを設置すれば、移動や立ち座りなどの動作が安定し、転倒などの事故も防止できる。
手すりの形状にはI型やL形などがあり、浴室の動作に応じて、適切な場所に設置する。
在来工法の場合は比較的自由な位置に取り付けが可能。ユニットバスに後付けできるものや、浴槽に挟み込むタイプなどがあり、自宅の浴室に合わせて選べる。
設置の際に浴室に穴を開けるため、工事後の防水処理を怠ると水漏れや浴室基礎の腐食につながるので注意が必要だ。古いユニットバスでは水漏れなどの問題が発生しやすいため、新しいユニットバスに交換することも考えよう。手すりを取り付ける場所があらかじめわかっていれば下地を補強できる。
【提案のヒント】
手すりが邪魔にならないよう位置に配慮
手すり工事を行うと「いつの間にか手すりに手がいっている、これがないと生きてへんわ」とお客様からは大変喜んでいただけます。手すりが暮らしの一部になるようです。ただこれまで手すりの取り付け時には色々と失敗もありました。手すりをつけたことで浴槽のフタが置けなくなったり、入浴時に手すりが邪魔で腕をおけなくなったと言われたりしたこともあります。そういった経験を経て今では手すりの位置には十分に配慮するようになりましたね。
【浴槽手すりのポイント】
◆浴室手すりは移動や立ち座りなどの動作が安定する
◆取り付けの予定箇所には下地で補強しよう
◆沢山付けると掃除や介護の邪魔になることも
◆浴槽のフタ置き場と干渉してしまうなど手すりの位置にも配慮しよう
【入浴の動作を楽にする手すりの設置例】
【手すり商品いろいろ】
TOTO
インテリア・バー(UB後付けタイプ)↓
ユニットバスに後付けできる手すり。タッピンねじで固定するだけの簡単施工。握り部の裏面には、しっかり握れる凹凸形状が施されている。
LIXIL
サポートパック(スパージュ他)↓
同社ユニットバスのオプションにて取り付けが可能。手すりは縦、横に取り付け可。
DIPPERホクメイ
コメットシリーズ↓
ユニットバスにも工事不要で後付け設置が可能。浴槽をまたぐ動作をはじめ、立ち座り、移動など、手すりを軸にして入浴動作が行える。
【プロの視点】狭い浴室では手すりの付け過ぎに注意!
将来のために手すりをココにもソコにも…とたくさん設置したくなるところだが、狭い浴室では付け過ぎは禁物。掃除や介助の際にかえって邪魔になることがあるからだ。また将来、腰が曲がったり、利き手が使いにくくなったりすれば設置位置も変わってくる。現時点での身体状況に合わせて取り付けるのがベター。
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