活躍の場を拡げるようになった「クッションフロア」
「CFシート」とも呼ばれるクッションフロアは、厚さ2〜3・5㎜程度の塩化ビニール素材で作られるシート状の床材だ。水で濡れても汚れがついても染み込むことがなく、ふき取りだけで済む。そのため一般的にはキッチンや洗面所トイレの床などに使われている床材だ。
そのクッションフロアの需要にここ数年変化が起きている。清掃性やクッション性の特性が見直されて、子育て世帯やペットを飼っている世帯を中心に水回りばかりでなく、リビングや洋室等でも採用されるようになってきているのだ。
また防音性能などの機能付きクッションフロアも開発されている。マンションの床材にも使いやすくなり、活躍の場を拡げている。
【知っ得マメ知識】 クッションフロアにワックスは必要か
クッションフロアにワックスをかける必要があるかというと、基本的にワックスは必須ではない。
もし塗布する場合は、床用樹脂ワックスを使用する。クッションフロア対応と明記してあれば安心だ。少量を布に含ませて薄く伸ばしていくのがコツ。
油性ワックスや水性ワックスは、滑りやすくなるだけでなく、表面を損ねるので、決して使用しないように。
【クッションフロアのポイント】
◆水に濡れても汚れても染み込まずふき取りやすい
◆転んでもクッション性があるためフローリングよりも痛くない
◆下階に響きにくい。またL45の防音性能を持つものもある
◆歩行にも優しく、キズがつきにくいペット用もある
◆工期が短く、フローリングにくらべて施工費が安い
◆水回りのみならず、リビングや洋室にも使われる
【機能性クッションフロア】
ペット対応クッションフロア
消臭機能があり、滑りにくく、またひっかき傷に強いという性能をもったクッションフロア。
清掃性に加え、ペットの歩行にも優しく、臭いや傷対策も備えた床材だ。
遮音クッションフロア
生活音を階下へ伝えにくくするクッションフロア。クッションフロアの裏にウレタン発泡層を貼ったL45の遮音性能を持つものもあり、マンションのリビングや洋室の床にも使いやすい。
衝撃吸収性クッションフロア
転倒時の衝撃を緩和し、安全性を高める性能を持つクッションフロアー。
主に子供やお年寄りのいる家庭に適した床材だ。
【最近人気のデザインは】
クッションフロアのデザインは主にタイル調と木目調。
タイル調は最近はレトロ感があり、柔らかな色合いのものが人気のようだ。
木目調はリアル感があって、目で見る限りフローリングと見分けがつかないようなものが人気。
【プロの視点 店舗用クッションフロアを住宅に使って個性的に】
住宅用クッションフロアのほかに店舗用のクッションフロアがある。商業施設や医療機関など土足で歩く場所に使用され、表面の強度も高い。
住宅でも土足で歩く土間に使われることもある。集合住宅の玄関でも使われることも多い床材だ。
店舗用ということもあり、そのデザインは例えば石調といった住宅用にはあまり見られないものもある。住宅用より厚みがあり表面加工の違いもあって材料単価が高くなるが、好みのものがあれば住宅用クッションフロアの代わりに使用することもでき、提案の幅も広がる。
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