成功するヒアリング&プランニング

百発百中近い受注を誇り、リフォーム会社のコンサルティングも行う小池瑠璃子さん。ヒアリングは、実は「ウォッチング」だという。

「もちろん最低限聞くべきことはありますが、大事なのはプラスアルファの部分。心と耳をフル稼働させて傾聴し、その場で聞くべきことを探り、根こそぎ情報を得ることです」。

そうして得られた情報を小池さんは徹底的に分析し、完璧に練り上げたプランを提出する。その手法を詳しく伺った。


▲瑠璃デザインワークス(神奈川県横浜市) 小池瑠璃子さん

武蔵野美術大学生活デザイン学科卒業。東急アメニックス勤務を経て、1988年、BE・SPACEを設立・主宰。1992年瑠璃デザインワークス設立。住宅や店鋪の設計・デザイン・監理、ショールームやモデルホームなどのデザイン・ディスプレイを行う。物件実績は1000件強。講演やセミナー講師は300件を超える。女性起用の事業やリフォーム事業のコンサルティングも行う。著書に『簡単!営業パース入門』『ビジュアルプレゼンセールス』など。インテリアプランナー、二級建築士、インテリアコーディネーター、カラーコーディネーター。社団法人日本インテリアデザイナー協会正会員。



ヒアリング前
パッと見の印象に細心の注意を払おう

担当者の力量は服装で推し量られる

ヒアリングに入る前、「こんにちは」と挨拶するファーストコンタクトの印象は、受注できるかどうかに大きく影響します。

リフォームは担当者個人の采配にかかっており、その人がセンス良くしっかりやってくれるか、話をよく聞いてくれそうか、ユーモアはあるかというのを、お客様は見た目で判断しようとしています。パッと見の印象にはしっかりと気を配りましょう。

ちなみにプランナーの服装は、制服よりも私服のほうがいい。プランの自由度を感じさせられるからです。制服は一定の力量を示すもので、現場管理の時は制服だとパリッとする。TPOで変えてメリハリをつけるといいと思います。

私服でも会社として統一感を出したいなら、会社のテーマカラーだけ決めて色を揃えるのがおすすめです。


【持ち物】
おしゃれなノートで視覚に訴えかける

持ち物もセンスを感じさせるものに。小池さんが必須という「たっぷりかけるノート」も、大学ノートなどではなくプロっぽいおしゃれなものがおすすめ。相手に合わせず、あくまでも自分が素敵と思うものでいい。


【服装】
プロとしての仕事のスタンスを示す

さりげなく担当者の個性を感じさせる、清潔感のある格好に。女性だったら華美になりすぎず、シャキッと知的な感じにまとめ、理論的に話ができる雰囲気を演出する。奥様に対して女性同士というよりプロとして頼れる印象に。



ヒアリング
一歩広く深く。根こそぎ情報をゲット

たくさん質問して話を立体化していく

「誰もこんなこと聞いてくれなかったわねぇ」とお客様に言われることがあります。1つの話題をいかに掘り下げていけるかがプロの腕の見せどころです。一見難しい気がしますが、下の2つの表を参考にしてください。

建築・インテリアを構成する5つの要素「人」「予算・お金」「空間」「もの」「時間」を頭に入れておき、6W3Hで質問を見つけていけばいいのです。要は1つの話題をできるだけ多面的に捉えていくということです。

例えば、「洗面所をきれいにしたい」と言われたら、清潔感なのか、色を華やかにしたいのか、6W3Hを用いながら「どんな」きれいなのかを聞いていきます。その際、「桜色」にしたいと言ったら、すぐにカラーチャートを見せて具体的な色を確かめます。メモには「ピンク」とは書かずに「桜色」とお客様の言葉で書き留める。

後々プレゼンではお客様の言葉のまま話すとより訴えかけられます。質問ができる人になるには、自分が意識して生活をすることです。自分なりの問題意識を持っていると、自然と「この家もそうじゃないかな?」と話せるようになるはずです。


【メモの取り方】
顧客の言葉のまま書き留める

メモは顧客の言葉で書き留めるのが基本。「シンプルなダイニング」と言っていたのを、「すっきりとしたダイニング」と書くと、顧客と認識が違ってしまう恐れがある。色もカラーチャートで具体的に聞くと間違いない。


【寸法の測り方】
持ち物から作業域まであらゆる長さを測る

小池さんは顧客に手を上げたり横に回してもらったりして、作業域までも測る。測る作業はプロを感じさせるので、講義でも300、450、600mmといった長さをコンベックスで一度に出す練習をしてもらうのだという。



プランニング
練りに練った完璧なプランを提示

情報を咀嚼して確度の高いプランを作成

依頼があったらまずはお会いして、お客様が集中できる長さの2時間でみっちりヒアリングをします。2回目にはプランを出して、ここで9割がたが決まります。3回目には少し手直ししたプランを見せて契約です。このスピードで決まるのは、とにかくプランづくりを綿密にしていくからだと思っています。

初めてお会いした時に、会社の説明をしてもまず頭に入りません。むしろ話を聞いてもらいたい人がほとんどです。

雑誌の切り抜きなど用意しているものが見えたら「すごく準備したんですね!さあ、聞かせてください」とどんどん聞いていってしまいます。話を聞いていると考えがまとまっている方と右往左往している方と2パターンいるので、そこは臨機応変に対応していきます。短時間で集中して濃いヒアリングを心がけます。

事務所に戻ったら、記憶がはっきりしている一両日中にヒアリングの分析・整理を行います。こうして情報を咀嚼して、ぎゅっと濃縮した1つのプランを作り上げます。

私はこれしかないという1プランしか提出しません。お見せして「ここはこんなふうに変えられませんか?」と聞かれると、大体それも一度は検討しているので、なぜ採用せずに最終プランになったかを説明します。行きつくところまで考えると1プランでも説得できるのです。


【分析・整理】
頭の整理から疑問点解消まで一気に行う

小池さんはヒアリングしたメモから、プランに必要な外せない項目をチョイスして、シートにまとめ直す。その際に疑問点が出てきたら、職人に確認したいことや役所に聞くことなども書き込んでおく。疑問点がクリアになったら完了とする。

「得られた情報が咀嚼できて、役所などで裏付けを取ることで、できないことの理由もクリアになります。漏れなく的を射たプランを確立するために必要な作業です」


【寸法入りパース】
数字的根拠のあるパースで説得力が増す

イメージを想起するビジュアルを提示することも大事。小池さんはプランを見せる際に、寸法まで意識して描き込んだパースを持っていく。頭の中には数字が入っているので、プレゼンでは寸法まで説明できる。


【プレゼンテーション】
素敵な話し方を真似ることでプレゼン力が上達する

プレゼンは説得力のある話し方が肝。身近な先輩を見習うのもいいし、番組に合わせて無駄のない言葉遣いをしたり、ユーモアを交えて話すアナウンサーの話し方なども大いに参考になる。素敵と思った話し方はぜひメモを。



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