初めての小屋裏・床下点検~PART7 その他重要チェックポイント

点検をするきっかけは「雨漏れの心配」「床鳴りが気になる」といった、住んでいて気が付くようなことが多い。しかし全く気付かれないまま建物の寿命を縮めていたり、住環境を悪くしているような不具合が生じていることも。小屋裏や床下に入るなら、この機会に他に問題点がないかチェックして、改善方法を提案したい。



小屋裏点検

金物の状態

2000年以前の建物は要注意。特に1981年以前の建物にはかすがいと呼ばれる金物(ホッチキスの針のような形状)が使用されている可能性が高い。耐震性を高めるために金物を交換することを勧めたい。また、プレート形状の金物でも、木の痩せや建物の振動でビスがぬけかかっていることがある。


断熱材の状態

建物の年代により、断熱材が入っていなかったり、入っていても40㎜程度の厚みしかない例がある。天井を解体する機会があれば200㎜ほどの厚みがある断熱材に交換したいところだが、せめて100㎜厚の断熱材を入れる検討をしたい。また、雨漏れで断熱材が濡れた経緯があれば、性能が劣っていると考えられるので注意しよう。

▲ビスがぬけかかっている



床下点検

金物の状態

小屋裏での金物の確認と同様、どのような金物がついているか確認しよう。「かすがい」金物の場合は耐震のため補強することを勧めたい。また平成12年の基準法改正により、建物には基礎と土台と柱を接合する特殊な金物(ホールダウン)を取り付けることとなったが、それ以前に建てられた家でも後付けのホールダウンをとりつけることができるので提案に活かそう。


断熱材の状況

床の裏側に断熱材が取り付けられているか、また脱落していたり、垂れ下がっていないか確認しよう。近年、基礎断熱工法といって、基礎面で断熱している建物が増えているが、この場合、床の裏には断熱材が無いので注意しよう。


基礎の亀裂

基礎に亀裂がある場合はクラックスケールでその幅を確認しよう。0.3mm以上ある場合は放置せずに補修をしないと亀裂が深くなり、鉄筋のサビにつながる恐れがある。

▲床裏の断熱材が落ちていると室内に冷気が入りこむ


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