10年後も依頼されるOBフォロー術~01 アルフレッシュ 田中貴洋さん

OB顧客対象の営業マン総選挙で第1位に
お得意様約160名をいちご狩りに招待


アルフレッシュ(三重県津市)営業 田中貴洋さん

元々親会社の建材問屋で経理を担当していたが、17年前の30歳の時に、リフォーム営業に転身。現在は年間1億6000万円を手掛けるアルフレッシュのトップ営業に。50~100万円の工事から2000万円を超えるような大型工事も手掛ける。宅地建物取引士やファイナンシャルプランナーの資格を持つ。趣味はコーヒー。現在47歳。


会社概要

三重県内でリフォーム事業を展開する。年間の売上げ高は4億5000万円。リノベーション協議会やPanasonicリフォームClubに加盟。デザインに力を入れたリノベーションに定評がある。



”お客様は細かい所を見ている” 
工事中は手厚い対応を心掛ける

「普段の工事品質を上げないと、リピートや紹介工事は頂けないと思っています」と話すのは三重県の有力リフォーム店・アルフレッシュで年間1億6000万円を売上げる田中貴洋さんだ。OB顧客からの紹介で工事を受注する事も多く、工事中の細かい対応が評価されていると田中さんは自負する。

例えば、浴室のリフォームをする際は、顧客目線に立ち、お風呂が何日から何日まで入れなくなるのかが分かるような、細かい工程表を作る事を心掛けている。また職人が高さのある物を持ってきて壁に立てかける際、充て物をする指示を細かく出したりする。「何かあった時に早く対応するなど、ちょっとした事が大切なのだと思います。完工後のアンケートでも、そういった部分を評価頂いていると感じますね」と田中さん。

そんな田中さんや同社が実践するOBフォローは個性が溢れる。毎年行う周年祭では、OB顧客を対象に、営業マンの人気度を図る営業マン総選挙を開催した。田中さんも熱心な選挙活動を行い、当日は僅差でありながらも見事1位に輝いた。会社から出た賞金で、イベントに参加したOB顧客とそのお友達計160人をいちご狩りイベントに招待した。また趣味で栽培したキウイをOB顧客にプレゼントしたり、台風の直後はLINEを活用して屋根の救急対応を行うなど、日々の営業活動と並行しながらOB顧客との関係性を育んでいる。田中さんの取り組みを詳しく見ていこう。



アルフレッシュ・田中さんのOB顧客との絆が深まるフォロー術

OBフォロー術1 立地的に不利でありながら期日前投票で60票獲得

毎年9月初旬に行われる周年祭では、4年に1回、営業マンの人気を図る総選挙を開催している。当時田中さんは四日市のエリアに顧客が多かった。選挙イベントは距離の離れた津市の店舗で開催のため、当日の票は見込めないと判断。

事前にOB顧客へ「負けられないんで投票をお願いします」と電話かけを行い選挙活動に注力。電話での期日前投票も可能なため、当日までに50~60票を獲得。当日の参加者はサイコロで出た目の数により入る票数が1から3まで変動するが、2票という僅差で1位に輝いた。

会社からはOB顧客に還元する事を前提に賞金30万円が授与された。そこで小さい子供からお年寄りまで楽しめるいちご狩りを企画。イベントに参加してくれたOB顧客を招待した。当日は70組、160名の人が参加し楽しい時間を過ごした。「いちご狩りの会場探しも自分で行い大変でしたが、その時お客様に喜んで頂いた笑顔は忘れられません」(田中さん)

▲当日の様子。午前中に160名が現地に一斉集合。田中さんは、冒頭の挨拶で今回の選挙のお礼を伝え、いちご狩りをしているOB顧客たちに声かけを行いもてなしに徹した。



OBフォロー術2 台風直後はLINEを活用しスピード対応

台風直後、住宅に被害があったOB顧客にはLINEを活用して対応。距離が離れていると、すぐに駆け付けられない事も多い。そこで田中さんは、屋根の状況が分かる画像をLINE上で施主から送ってもらう。屋根材がめくれ雨漏りが必至と判断した場合は、遠隔でその日の内に職人を手配し応急措置を施すなど、優先順位をよく考えスピード感を持った対応を心掛けている。

「台風直後はお客様から何件も電話があり、職人も手が塞がっている状態です。状況を判断して、雨漏りは大丈夫そうと判断すれば2カ月ぐらい待って頂く事もあります」



OBフォロー術3 趣味で栽培しているキウイをプレゼント

趣味でキウイを栽培している。収穫の時期になると、育てたキウイをOBのお客様にプレゼントする。

「営業ですが、あまり仕事の話はしません。キウイを育てているんですという話をして食いついてくれるかどうかで、そのお客様と気が合うか合わないかが分かります(笑)」

▲田中さんが育てたキウイ。本格的なキウイの栽培に励んでいる



OBフォロー術4 田中さんが育てたキウイ。本格的なキウイの栽培に励んでいる

外壁塗装の際に、その現場で余った塗料をミカンの缶詰ほどのサイズの缶にうつし、プレゼント。壁が汚れてしまった時や、家の中を補修する際のDIY用の塗料として使うなど用途は様々。施主からも重宝されるという。涼しい場所に保管しておけば、数年は使える。

▲施主が不在の場合は玄関先に置いておく事も。


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