凄腕店長のマネジメント術~若手営業に「得意技」を持たせて月間売上高4倍へと大成長

今回登場するのはニッカホーム関東の品川旗の台営業所で店長を務める村本晃一さん(39)。部下を教育しながら自身も営業マンとして活躍し、店舗の年間売上高約3億円をキープしている。部下に「得意技」を持たせることで、売り上げの倍増に成功させた村本店長の手腕に迫る。


ニッカホーム関東(東京都世田谷区)品川旗の台営業所店長 村本晃一

アパレル業界などを経験した後、2012年8月ニッカホームに入社。世田谷営業所で2年間営業マンとして活躍し、2014年に品川旗の台営業所に異動。2018年に店長に就任した。



品川旗の台 営業所データ

営業6人、事務1人



「苦手は克服しなくていい」

店舗の売り上げを伸ばすためには、1人ひとりが成長しないと難しいと村本店長は話す。特に、品川旗の台営業所は、営業マン6人中4人が入社3年以内の新人。社歴が浅い分伸びしろは大きいが、サポートに回らなければいけないことも少なくない。加えて、自分自身も営業の成績を残さないといけないため、少ない案件で単価を稼ぐことがキモとなる。

そんな村本店長が心がけていることは、部下に「得意技」を持たせることだ。「苦手なことを克服する必要はないと考えています。得意なことしかさせません。オールマイティーにできる人よりも、何か突出してできる人の方が良い。自分に自信がつけばお客様により良い提案をすることができます」

得意技がきっかけで大きく成長を遂げたスタッフもいる。例えば、入社3年目の女性営業は、1年目は成績が伸び悩んでいた。そこで1つ武器を作らないといけないと考えた村本店長は、その女性営業にキッチンの案件だけをさせるようにした。キッチンの案件には村本店長が必ず同行し、ある程度こなせると判断した場合は任せるように。すると、徐々に受注を獲得するようになり、客単価も上がっていった。これまで月間売上高は100万〜200万円だったが、2年目の秋には400万〜500万円を稼ぐ営業マンへと成長を遂げた。「どこかのタイミングでやり方をつかんだのだと思います。今では、当社の女性営業の中では成績が良い。得意な分野を探すことは大変ですが、そこを伸ばすようにしています」



原点回帰が成長に

また、伸び悩んでいる部下に対して、初心に返らせるようにしていると村本店長は言う。自分が入社した頃を見つめ直し、どれだけ成長できたのかを振り返らせることが重要だ。「なぜこの会社に入社したのか、自分が何をやりたくて、今後どうしていきたいのかを考えさせています。原点に返ると、そこから成長することもあります」と語る。

部下の育成は、未経験のことでも本人に任せるという方針ではなく、同行することが多い。村本店長の仕事ぶりを体感することで、さまざまなことを学ぶことができる。同行後、どのように感じたのかを聞くようにしていると話す。

「僕の真似をする必要はありません。真似をしたからといって上手くいくとは限りませんからね。その人自信の仕事のやり方を見つけてくれればと思います」お互いが助け合うことを繰り返し、部下からリスペクトされ、自分自身も部下をリスペクトする。そんな関係性が理想だと話す村本店長。今後は自分自身も店舗ももっと売り上げを伸ばすとともに、部下の育成に注力していくことを目指す。

「目標としてあるのが、部下を外に出しても恥ずかしくない仕事ができるような人材にすること。新しい店舗を作りにいくとか、業績が伸び悩んでいる営業所の助っ人になるような人へと育てていきたい」



【村本店長のマネジメント術】

1 得意技を持たせる

部下に苦手を克服させるのではなく、得意技を持たせるようにしている。何かに突出することで自分に自信を持たせることができる。


2 伸び悩んだ時に初心に返らせる

伸び悩んでいる部下に対し、自分がなぜ入社したのか、今後どうしたいのかなどを考えさせている。それが成長につながることも。


3 自分自身の仕事のやり方を見つけさせる

同行を通して仕事ぶりを見せ、自分自身の仕事のやり方を見つけさせる。


▲品川旗の台営業所スタッフの皆さん



品川旗の台ショールーム大公開!

▲森の中のキッチンをイメージ

▲玄関や框の部分にモザイクタイルや大理石を提案

▲壁面のステンドグラスが彩りを与える商談ルーム

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