Vol.11[商談中]
暮らしに寄り添ったプランでお客様の信頼を勝ち取ろう
お客様は斬新なプランを求めているのでしょうか？
大規模リフォームの営業において、どのようなプランを作成するのか？という事は最重要項目といっても良いでしょう。おそらく読者のみなさんも、プラン作成には特に力を入れていると思います。では、お聞きします。みなさんは具体的にどういう点を重視して、プラン作成しているのでしょうか？
斬新なプランを作らなきゃ、カッコいいプランを作らなきゃ、そう思っていませんか？もちろん、斬新なプランというのも、そういったデザイン性をご希望されているお客様にとっては必要になるでしょう。しかし、一般的に大規模リフォームをお考えのお客様は、本当に斬新なプランをお求めになっているのでしょうか？
お客様は自分の暮らしに親身になる人を信頼する
実際に私どもリフォームコンパスには、商談中のお客様から、「プランが揃ったので見てほしい。」と、各社の資料を持って相談に来られることがよくあります。そんな時、お客様からよく聞くのは、「（一緒に暮らしている）おじいちゃんの為にここに手すりがあると楽になりますよ、と言ってくれたんです。」とか、「昔の地震の体験から、少しの揺れでも怖いと言ったら、耐震補強を強めに計画しました。安心してぐっすり眠れると良いですねって考えてくれたんです。」というような声です。
つまり、特に喜ばれているプランというのは、「自分たち家族のことを考えてくれた気持ちのこもった＋αが入ったプラン」なのです。
逆にいえば、例え「さすがプロが考えたプラン！」とうなるようなとても便利そうなプランでも、自分たち家族がどんな時に便利なのか、誰が喜ぶのか等、我が家にとってどうなのかが分かりにくければ、印象が良いとは言えない様です。やはり、お客様の印象に強く残るのは、営業さんや設計さんなりに、我が家の事を理解して、より良い工夫を考えてくれたプランなのです。そして、その家族にとって具体的にどんなメリットがあるのか、どんな喜びの体験があるのかを想像できるように具体的にお伝えすれば、お客様は、より幸せのイメージが出来るので、営業上さらに効果的になります。
考えてみてください。例えば、狭小住宅の狭くて暗い現状の和室と台所を一つのLDKにするリフォームで、「明るくて広いLDKが出来ます。」とだけ言われるよりも、「明るくて広いLDKになると、娘さんがお友達を家に連れてきやすくなりますよね。それに小物がお好きとのことでしたので、飾り棚もプランしました。色々と飾ることができるようになるから、お友達が来た時に喜ばれるかと…。」と付け足されている方が嬉しくなりませんか？それまで娘さんは、友達を狭くて暗い自分の家に連れてくるのに抵抗があったかもしれないし、せっかくなら、友達に綺麗になったLDKだけでなく、自分が好きな小物を自慢できるかもしれない訳ですからね。
このように、お客様の暮らしに寄り添ったプランを提案して、リフォームすることで得られる具体的なメリットや喜びの体験を想像してもらいましょう。お客様に「この人は我が家のことを理解してくれている。」と思ってもらうのです。
自分達の暮らしを親身に考えてくれているプランというのは、信頼できる人のプランだといえます。それがお客様の自分に対する信頼に繋がっていくのです。そして、契約というのは、お客様が信頼できるパートナーとして認めたときに出来るものです。
ぜひ、みなさんもプランする際には、ただ一般的な暮らしをイメージするのではなく、その家族ならではの暮らしや想いまで考えてみるようにして、理解しようと努めてみてください。
あなたの提案で、お客様が具体的なメリットや喜びの体験が想像できれば、とても喜ばれると思いますよ。ぜひお試しください。
お客様の信頼を勝ち取るプランとは…
「この人は我が家のことを理解してくれている。」と思わせるようなプランだ。お客様の暮らしに親身に寄り添い、リフォームすることで得られる具体的なメリットや歓びの体験が想像できるものを提案しよう。
～POINT～
1 斬新なプランは、デザイン性をご希望されているお客様にとっては必要になるが、一般的に大規模リフォームをお考えのお客様が求めているものとは言えない。
2 契約というのは、お客様が信頼できるパートナーとして認めたときに出来るもの。お客様の暮らしに寄り添ったプランを提案して、信頼を勝ち取ろう。
リフォームコンパス運営会社 アイコンパス（株）代表 西尾 肇
ゼネコンに勤務後、住友不動産（株）新築そっくりさんに約14年従事し、個人成績全国1位を数度獲得、また運営する営業所でも全国1位を獲得するなど継続してトップセールスの実績を持つ。独立後は大規模リフォーム専門の会社紹介サイト『リフォームコンパス』を運営。大規模リフォーム検討する、一般ユーザーに、会社だけでなく経験が多く役職ある人を担当者に指名して紹介する仕組みを作る。その他、セミナーや研修講師を年100回以上実施、コンサルも行う。
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