トイレをバリアフリーにするときに最初に考えたいのが出入口。安全で使いやすい出入口とは?
トイレの出入口 ポイントはこれ!
◆段差をなくす
大きな段差だけでなく、わずかな段差もつまずきの原因となる。車いすが必要になったときも考えて、出入口はフラットにしておくとよい。
◆ドアは引き戸に
引き戸は立ち位置を変えずに開け閉めができる。身体のバランスを保ちやすく、車いすでも楽に出入りできる。
◆開口幅は750mm以上を確保
開口幅が750mm以上あれば、つえを使用したり、介助者がサポートしながらでも出入りできる。車いすで出入りするには900mm以上を確保する。
◆出入口は長辺側に
トイレの長辺側に出入口を設置すれば、開口幅を広く確保できる。また、トイレに入って便器に座るまでの体の回転が少なくてすむので、より楽に、安全に使用できる。
収納例
●開き戸
開閉時に一歩下がったり、体をひねったりなど、体の移動が必要。
注意 内側に開く開き戸は、万が一トイレ内で倒れたときに外から開けることが難しい。
●引き戸
立ち位置を変えず、正面に立ったまま開閉が可能。
注意 開き戸より音が漏れやすい。
●折れ戸
立ち位置をほとんど変えずに開閉が可能。
注意 戸の一部がトイレ内に入るため、紙巻器などと干渉することがある。また、開き戸より有効開口幅が狭くなる。
出入口の位置
出入口を長辺側に設置すれば、身体の回転が少なくてすむ
身体を180度回転させる必要がある
出典:TOTO「バリアフリーブック【住まいの水まわり編】」
【提案のひと工夫】
CONY JAPAN(大阪市) スペースアップ 建築技術部 町田礼子さん
L字に開く引き戸で車いす介助が楽に
車いすの介助を楽にするため、トイレの引き戸をL字に開くようにしたお宅があります。大きく開口がとれることに加え、コーナーから入ることで車椅子から便座への移動も楽にできるようになりました。L字の引き戸はよくリビング横の和室に使われますが、それをトイレに応用したイメージです(下図参照)。
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