いちから学ぶ現場調査【外壁リフォーム】Part2

『いちから学ぶ現場調査シリーズ』では、各施工部位における現場調査のノウハウを分かりやすく1から解説していく。


PART2 外壁現場調査のチェックポイント


「外壁に藻が付き始めた」「色が褪せてきた」といった外観上はっきりわかる外壁の劣化サインが出て来る頃には外壁材自体の劣化が進んでいることもある。外壁調査では外壁チェックリストを使うなどして、ポイントを押さえながら劣化状況を確認しよう。


材料の置き場の確認

塗装の場合は、「ねた場」という塗料を攪拌するための作業スペースが3畳ほど必要だ。外壁材などの資材を置く必要があれば、資材と廃材の量を想定して計画しよう。

作業スペースの確保

職人が作業をするために600㎜程度のスペースを確保したい。足場が公道に出てしまう場合は道路使用許可の申請を。隣家に立てさせてもらう場合もある。足場スペースは軒の出も考慮して計画しよう。



お客様に確認しよう

●作業中、車の移動が必要であれば、その旨伝えよう。少なくとも足場設置撤去時は移動が必要だ。

●作業中使用する電気、水道の場所。

●大きな物置がある場合、移動が可能かどうか。

●手が入らない場所は塗装できないため、困難な箇所があればお客様と確認しよう。



目視でわかりやすい劣化サイン

◆白亜化現象(チョーキング)

手で外壁を触って白い粉がつくのは白亜化現象(チョーキング)と呼ばれる現象だ。塗膜が紫外線で風化し、粉状になっている。防水機能が低下しつつある状態だ。白亜化測定テープで白亜化の進行状態を確認することができる。



◆亀裂(クラック)

髪の毛ほどの幅の亀裂はヘアクラックと呼ばれる。雨漏れの心配がなければ下塗り材を刷り込んで補修することが多い。幅と深さによって構造上問題があるものは構造クラックと呼ばれ、外壁材と雨漏れ状況に応じて対応する必要がある。クラックスケールを使って幅を確認する。窓周りは建物の揺れによってクラックが起こりやすい。



◆シーリングの劣化

サイディングの目地や、外壁材と窓サッシなどのつなぎ目に充填されているシーリングが劣化すると収縮や亀裂が入り、雨水の侵入に繋がる。シーリングが硬くなっていると、サイディングとの間にパックリと口が開いていることが多く、注意が必要だ。



目視ではわかりにくい劣化サイン

◆外壁材の水分含有率

雨水の浸みこみや雨水の侵入、内部結露によって外壁材に水分がどのくらい含まれているか、含有率を測定して調査する。水分測定器を使用する。



◆外壁材の浮きや反り、タイルの浮き

経年で浮きや反りが発生していることがある。打診棒で外壁をなでて、音の違いを確認する。




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