受注が決まる！喜ばれる！大規模リフォームの教科書Vol.2

リフォームコンパス運営会社 アイコンパス（株）代表 西尾 肇

先月号より好評新連載の営業向けコラム。今月号は見込客増加のための『私の人柄通信』について。どんなものか、なぜ効果的かを学ぼう。

Vol.2　商談前 良いことずくめの魔法の手紙『私の人柄通信』を出そう

お客様は人柄で安心感を覚える

大規模リフォームにおいて、資料請求してきたお客様に見積もりを依頼してもらうことは営業として最初の大きな仕事です。そのため、通常はメールや電話をして、「イベントに参加をしませんか、見積もりはいかがですか。」と声をかけたりします。しかし、すぐに「はい、判りました。」となることは多くないですよね。大抵の場合、「ちょっと検討します。」と言われてそのままの状態になってしまいます。その後は、DMを送ったり、たまに電話をかけたりしながら、アポ取りに尽力するという流れが一般的です。それでもなかなか良いお返事はもらえません。

それは、なぜなのか。答えは資料請求した時点では、まだ具体的に考えていない人が多いからです。その気になっていないお客様にDMを送ったり、電話をかけても、なしのつぶてになってしまう。そうすると自分も気が滅入ってしまい、そのまま放置してしまうという悪循環になってしまいます。

一番いいのは、お客様が「お父さん、そろそろ具体的に進めたいね。」と家で夫婦そろってくつろぎながら話しているタイミングで、DMを届けたり電話をかけたりすることです！ しかし、当然のことながら、そんな魔法のようなことは出来ません。

ではどうしたらよいのか？ここで視点を変えてみましょう。

お客様がそろそろと具体的に思った時に、自分から連絡してくるように仕掛けておくと良いんです。その為に効果的なのが、『私の人柄通信』です。これは結構、期待できます！

では、それがどんなものなのか、なぜ効果的なのかということを次項より簡単に説明します。

どんなもの？

普通DMは自社のサービスやイベントの説明および案内になっていますが、『私の人柄通信』はその名の通り、会社の営業的なことを一切書かずに、営業担当者である自分のことだけを書きます。例えば、年齢（だいたいでも良い）、趣味や習慣、家族の事、仕事に対する思い、今月の出来事、などです。写真を織り交ぜながら、自分の人柄がわかるようなレターを作って、それを毎月１回、既存の顧客に送るだけです。

なぜ効果的？

皆さんもご存知の通り、お客様にとって大規模リフォームというのは、大金をかけることになりますし、家族の暮らしにも影響します。ですので、どのような会社なのかということはもちろんですが、自分の家の営業担当者がどんな人なのかということはとても重要になります。だからこそ、営業担当者の人となりがわかる『私の人柄通信』が期待できるのです。毎月送ることで、私という人間像がお客様の中に刻まれていき、だんだんと楽しみにしてくれる人が増えていきます。

その結果、お客様がそろそろ具体的に動こうかなと思ったときに、私のことを思い出してくれるのです。「あ、そういえば『私の人柄通信』を送ってくれる○○さんってリフォーム会社の人だったね〜、ちょっと電話してみよう。」と。嫌な思いをしながら苦労して電話をしなくても、お客様自ら連絡をしてきて、「見積もりしてもらっていいかしら？」という相談につながっていきます。

さらに、家におうかがいした際は、前から知っているような雰囲気で好意的に迎えてくれるようにもなります。はっきり言って、『私の人柄通信』は良いことずくめの魔法の手紙です。

私が営業マンだった頃、トップセールスの位置を確立できた理由の一つは、見込み客を絶やさなかったことだと思っています。皆さんも『私の人柄通信』を送ってみませんか？