いちから学ぶ現場調査~外せない柱・壁を活用しよう~

PART5 外せない柱・壁を活用しよう

間取り変更工事は建物の構造に係る工事であり、建物の強度や耐震性を守りつつ計画する必要がある。そのため、希望通りにならないこともある。だが、「抜けなかった柱」「動かせなかった耐力壁」「残ってしまったコンクリート壁」を逆に提案に活かすのも、リフォームの醍醐味だ。うまく活用できた時は、まるで建物も一緒に喜んでいるように思えることだろう。


柱と筋交いをインテリアに

軸組構造の柱と筋交いは、ボードを外して表し(あらわし)にすると、壁にするよりも開放感が生まれ、部屋のアクセントとしても楽しめる。また半目隠しになるため、ソファーを置くと、落着きのある場所にもなる。

但し、表しにする時は木のささくれを落としたり、塗装で化粧をするなど手を加える必要がある。軽量鉄骨はそのままで十分インテリア効果がある。


柱型に鏡を貼る

ラーメン構造の建物で目につくのが大きな柱型。この柱型に全面鏡を貼ると、柱型が目につかなくなり、部屋がすっきりと広く見える。更に、姿見としても役に立ち、一石二鳥だ。


壁式構造の不要な壁は家具調にアレンジ

壁式構造の建物では構造壁や下がり壁があちこちに残ってなかなか思い通りにリフォームできないが、建物を守る壁なので、うまく付き合う方法を考えよう。壁に棚などを作りつけて活用したり、その棚に照明を組み込んだりと、オリジナルの家具のように作るのも面白い。



Mrs.くりっきーの体験談

照明の調査も忘れずに

間取り変更工事では電気配線や照明の移設、増設が殆どの現場で行われます。住む人の生活に合わせた照明計画を立てる絶好のチャンスです。現場調査時に、間取り変更後の住まい方についてヒアリングを。またどの位置に照明があると効果的か、照明計画を立てるためにもいろんな角度から写真を撮っておきましょう。


マンションの天井で役に立った超薄型ダウンライト

リビングと和室を一体化する工事で、和室の天井をリビングに合わせて高くしました。元和室の照明はダウンライトのみにしたいと施主のご希望があり、困ったのが、天井裏の懐が無いこと。リビングの天井高に合わせたため、天井のコンクリートスラブと天井のボードとの隙間は、照明用の配線がやっと収まる程度しかありません。その時ネットで見つけたのが、厚さ10㎜ほどの超薄型LEDダウンライト。今では調光機能付きのものもあって、照明計画もしやすくなりました。

年間購読(毎月15日発行、購読料 ビューアー版8,800円・雑誌版11,000円)のお申込はコチラ

バックナンバーのご購入はコチラ

リフォマガのご案内はコチラ

0コメント

  • 1000 / 1000