キャリア別 リフォーム営業力ステップアップ計画~カスケホーム(岡山市倉敷市)門別勝志さん

同じリフォーム営業でも、新人・中堅・ベテランと、営業歴によって「クリアしたい課題」は違うもの。今回は、若手の中堅営業と、個性派ベテラン営業の2人にスキルアップ術を聞いた。



《営業8年目の中堅》
年間売上1億5000万円
店長として、新人教育にも邁進

カスケホーム(岡山市倉敷市)カスケホーム玉島本店 店長 門別勝志さん(29)

小学校から大学まで野球に打ち込む。大学では法律を学び、新卒でカスケホームに就職。就職活動中に祖母が腰や膝を痛め、家のリフォームが必要になったことが入社のきっかけ。入社後、築100年近い家をリフォームし、祖母孝行ができた。昨年、玉島本店の店長となり、プレイングマネージャーとして、年間1億5000万円もの売上を上げている。ファイナンシャルプランナー2級。



【入社1年目頃 課題は?どう解決した?】
同期中、自分だけ図面が描けない!

大学は法学部だったので、建築をまったく学んできませんでした。建築の知識がある同期と比べて、図面を描くのが遅いのが、入社当時の悩み。

それに建築用語も分からず、職人さんが何を言っているのかもすぐに理解できませんでした。

建築用語は協力業者の職人さんが親身になって教えてくれ、本当に助かりました。「リフォームは新築とは違うから、色々な引き出しを持っておくといいよ」とアドバイスをもらうこともありました。

図面に関しては、どんな小さな工事でも、家一軒分の図面を描かせていただき、とにかく図面を描く癖をつけました。お客様には時間をとっていただくことになるので、設備の搬入経路を考えたり、追加工事が発生したりした時に必要となることを説明して、納得していただいた場合に限ります。

新入社員研修でも図面を描く勉強をしましたが、その後は有志が定期的に集まって勉強会を開催。カスケホームはグループとして不動産販売もしているので、中古物件に皆で行き、間取りを写しとる練習もしました。一人前に図面が描けるようになった時は嬉しかったですね。


【現在 課題は?克服するためにしていることは?】
店長に昇進、スタッフのモチベーションはどう上げる?

昨年から、玉島本店の店長になりました。それまでは自分の売上目標を上げることに力を入れてきましたが、昨年からは、私の他5名のメンバーの目標売上の達成が課題に。スタッフのモチベーションが上がる環境づくりも必要だと感じています。

当社は私と同様建築の未経験の新入社員が多いので、私をはじめ、先輩社員が新入社員に対して色々と教えています。皆優秀で、入社1年目でも1000万円の売上を出している部下もいますし、平均で500万円は達成していると思います。

モチベーションアップについては、まだ難しさを感じていますが、できたことは素直に褒め、できなかったことは一緒に考えてアドバイスをしています。

また、必ず毎月1回、個別のミーティングの時間を設け、悩みや案件に対しての進捗具合を聞いています。自分も新人の時に、バディ(指導係)の先輩に手取り足取り教えてもらい、「こんなに一生懸命教えてくれるのだから、自分も頑張ろう」と奮起できたので、そんな上司になりたいです。


【未来 これから身につけたいことは?取り組んでいることは?】
「一番働いている店長」になる!

今後は、店舗としても会社としても目標数字を達成していきたいと思っています。

それには、個々スタッフのレベルアップが必要だと考えています。当社には新卒で入ってくる社員がほとんどなので、早く即戦力になってもらえるようにしっかりフォローアップしたいです。

それと同時に、私自身が「店で一番働いている店長」となって、自然とスタッフについてきてもらえるように、頑張っていきたいと思います。



門別さんの強みはレスポンスの速さと凡事徹底

野球で培った継続して努力する力

私の強みは「レスポンスの速さ」。お客様から私の携帯に連絡があれば、可能ならその日に伺いますし、私が行けなくても修理スタッフに駆けつけてもらっています。

もう1つの強みは「凡事徹底」。私は小学生から野球を始め、今も野球を続けていますが、1つのことを継続して努力することを大切にしています。仕事では、社用車は月初めに誰よりも早く洗車を終える、会社のブログの更新は遅らせない、といった当たり前のことをきちんと続けていく。こうした凡事を徹底していることが、私の強みかなと思います。

▲門別さんの愛用アイテム。左から曲尺、レーザー距離計、スケール、iPad。1〜2年前までは紙に図面を描いていたが、今はiPadでノートアプリの「Noteshelf」を使って描いている。写真などのデータもすぐに職人とも共有ができて便利。iPadのケースはショルダーストラップ付きで、iPadを使わない時は肩にかけておく。スケールも腰のベルトにかけられるタイプ。「現場調査の時に邪魔にならないよう、持ち歩くものを減らしています」(門別さん)



リフォマガ2024年6月号掲載

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