今すぐ真似できる!収納提案3ステップ

収納計画は入れる物を先に決めて物の定位置を作ってあげることが重要。収納を作ったけど「物が入りきらない」「使い勝手が悪い」とならないために、ヒアリングから提案までのコツを3ステップで紹介する。



《ステップ1》収納物を把握

まずは収納物の量、捨てる物や買い足す予定があるものをヒアリング。「収納はどれくらいありますか?」と聞いても施主は答えにくいため、「幅はだいたい何メートル分?」「押し入れ何個分?」などと聞くと、施主が答えやすい。

▲押し入れの幅は約1800mmなので、押し入れ何個分かでどれくらいのサイズの収納が必要か把握することができます。(ブルースタジオ 木村裕一さん)



《ステップ2》場所を検討

どこにどんなものを入れたいか、生活動線をヒアリングしながら収納の場所を決めていく。子どもがいる施主には子どもが使いやすい場所や、今後のライフスタイルの変化も考えて、可変性のある収納を提案したい。


収納は片側だけじゃない

収納は壁側に設ける場合が多いですが、動線上に両側使える収納を作るのもおすすめです。収納力がアップし、用途によって使い分けることも出来ます。また収納場所を集約することで、色々な場所に収納が点在するよりも使い勝手が良くなり、空間を有効活用出来できます。(ブルースタジオ 木村裕一さん)

▲収納棚の裏側はピアノスペースになっている

▲一番上の棚板に照明を入れて圧迫感を軽減


自分の当たり前≠施主の当たり前

自分が「ここが最適」と思っても、施主がそうだとは限らないため、決めつけないことが大切です。例えば、タオルの収納1つとっても「タオルは何種類ありますか」「毎日替えますか」「どんな風に使いますか」など、細かく生活のルーティンをヒアリングして場所や大きさを決めると、使いやすい収納になります。(NIGI一級建築士事務所 和田さや子さん)



《ステップ3》細かい寸法決め

収納物や収納グッズに合わせて幅、奥行き、高さを決めていく。ピッタリ納まる寸法ではなく+2~3割程度多めにスペースを確保できると物が増えても安心だ。


コンセントの高さは棚上から+150mm 

家電製品は、配線が露出しないように、固定位置を必ず聞いてからコンセントを設置します。棚上にコンセントを設置する場合は、棚からコンセントの芯までを150mm取るようにすると、iPhoneの充電器など大きめのコンセントでも問題なく挿せます。(バレッグス 菊地晴香さん)


迷ったら奥行き300mm程度に

収納物や収納ケースが決まっていない場合には、一般的なカラーボックスの奥行きに合わせます。300mm程度にしておくと、ピッタリ収まる収納ケースが多いです。(NIGI一級建築士事務所 和田さや子さん)



【番外編 菊地さん推し建材】軽さ・強度・コスパ◎ ラワンランバーコア

菊地さんが棚板としてよく使っているラワンランバーコア。ファルカタ材を芯材とし、表裏面にはラワン合板が貼られているため、軽量でたわみにくくコストパフォーマンスにも優れている。表面はやすりをかけてウレタン塗装とクリアコートで仕上げることが多い。


色の違いは必ず説明すること!

ラワン合板の色は仕入れ先の地域によって異なるため、納品して初めて色がわかる。着色しても色の違いが出てしまうので、あらかじめ施主に伝えておく必要がある。色味や風合いの違いを楽しめるためヴィンテージ好きな施主に喜ばれる。



リフォマガ2023年9月号掲載



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