キャリア別 リフォーム営業力ステップアップ計画~リビングサーラ(本社・愛知県豊橋市)熊谷悠紀さん

同じリフォーム営業でも、新人・中堅・ベテランと、営業歴によって「クリアしたい課題」は違うもの。自分の強みを生かしながら、確実に課題を乗り越えることで営業力をアップさせたい。

今回は、中堅・ベテラン営業の2名に課題克服方法と、ステップアップのための取り組みを聞いた。



《入社7年目の中堅営業》
リビングサーラ(本社・愛知県豊橋市)豊橋事業所 くらすデザインチーム 営業設計 熊谷悠紀さん(29)

大学の建築デザイン学科卒業後、間取りや内装にまつわる仕事がしたいとリビングサーラに入社。リノベーションの営業・設計、内装提案などを担う。今期はすでに1億6000万円の売り上げ見込み。とにかく親身に、施主に寄り添って話をする。「引き渡し後に満足の言葉をいただけた時、相見積もりから選んでもらえた時が1番達成感があります」と話す。


【入社5年目頃 課題は?どう解決した?】
早期に引き渡しまでのスケジュールを組む

大規模案件を担当し始めた頃です。お客様にリフォームの進行スケジュールをうまく共有できず、不安にさせてしまい受注件数が伸び悩みました。伝えているつもりでも「これっていつまで?」と、お客様にとって先行きが不明瞭な状態になり、これが理由で失注することもありました。

設計申し込みの時に、その先の予定を決めるようにしました。ご希望の完工日から逆算し、着工・契約日、仕様決めの締め切り、必要な打ち合わせ日を、お客様と相談して決めます。次回アポを決めなくてよくなり、忙しい土日も予定を抑えてもらえます。これによって、受注率は先期38%から今期50.9%まで伸ばすことができました。

▲完成までのスケジュールがわかることで、施主が安心して任せてくれるようになった


【現在 課題は?克服するためにしていることは?】
幅広い条件に対して、自信を持って受け応えたい

最近は、購入した中古物件や、相続した家をリノベーションしたい若い世代の依頼が増えました。そこで「1番補助を受けられる形で進めたい」と相談されたのですが、知識不足で的確に答えられませんでした。補助金を気にされる方は多いので、答えられないと信用を失いかねません。

まずは知らないことをなくすため、勉強に取り組んでいます。通年である補助金の制度や相続に関わることと、税金関係を学んでいます。フォローできる範囲は、アドバイスできるように知識を蓄え、信頼していただける営業を目指しています。


【未来 これから身につけたいことは?取り組んでいることは?】
初回打ち合わせでの提案力を深めたい

①ブレをなくして相見積もりに勝つ

初回のヒアリングの場で、方向性はできる限り伝えます。プラン立てをしながら進めることも。方向性の提示を次回に持ち越すと、その間にお客様は他社の提案を聞いたり、考えが変わったりして、いざ提案の時にブレてしまうんです。ある程度経験を積んだ頃から、こうした提案ができるようになってきました。

②マッチしない施主への対応力

会社の方針として、価格重視の提案はしません。でも中には、安さを求めていたりと、私たちの提供するものと合わないものを求められるお客様もいます。ズレが生じたまま進めてしまっては双方に良くないので、初めにどう進めていくか、自己開示をしっかりしようと心がけています。



熊谷さんの強みは「親身に寄り添う気遣い」

余分なことでも、聞く・話す

時に2時間に及ぶ初回打ち合わせのうち、3分の2はヒアリングにあてています。現場調査中もお客様立ち会いで、話しながら進めます。まずは、親身になって話を聞くことに徹底します。重要なのは共感すること。会話の中で共通点を探し、自分になければ他のお客様との話から引用したりして、体験談を間に挟みます。ある程度打ち解けられたら、最後に「会社の営業としてではなく、個人的には〜」と自分の意見を添えると、受け入れていただきやすく、信頼関係が築けます。

▲じっくり時間をかけて、施主の話に共感しながらヒアリングを進める



リフォマガ2023年12月号掲載

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