炎がないので火災の危険が少ない、室内の空気が汚れないなどのメリットも
お手入れが楽なIH 安全性でもガスより優れる
IHクッキングヒーター(以下IH)にはガスコンロにはない魅力がある。一番のメリットは凹凸がなく掃除がしやすい点。また、炎が出ないため、引火による火災の危険がない。空気を汚さない上に、夏場の室温の上昇もなく、快適に使えるのも嬉しい。しかし、以前のIHは、火力が不十分など欠点も目立った。
最新の製品は高性能化が進み、清掃性、安全性に加え、使いやすさが向上した。おいしい料理を作るための機能も充実している。特に、火力の調整や適温をキープしながらの調理は得意だ。光や音声によるガイド付きなら、初めてでも使いやすい。
安全面に不安を感じ始める高齢者や小さい子供がいて事故が心配な家庭などに勧めやすい商材だと言える。
ただし、IHは使える鍋が限られるというデメリットがある。オールメタルタイプならすべての金属製の鍋を使えるが本体価格は高くなる。機種選びでは顧客としっかり検討したい。
▲フラットな天板はお手入れが簡単 写真提供/パナソニック
知っておきたいIHで使える鍋
※メーカー・機種により異なることもある
【私もオススメしています!】天板が広く使えて便利です
光テック ●高知県高知市 夕部美子さん
自宅でもIHを10年近く使用していますが、実感しているのは清掃性の高さです。まず換気扇があまり汚れなくなりましたし、五徳がないのでタワシと洗剤で天板をゴシゴシと洗えるのもいいですね
また、天板部分が広く使えるのもうれしいです。料理を盛り付ける際、空いた部分にお皿やお弁当箱の容器を置くとスペースを有効活用できます。間口の狭いキッチンの場合は特にIHがおススメです。
【IHのおすすめポイント】
◆フラットで掃除が楽
◆炎がなく、引火の心配がない
◆天板操作でかがまずに火加減を調整できる
◆部屋の温度を上げず、夏場の調理が楽
◆部屋の空気を汚さない
最新IHクッキングヒーターの特徴
【本体価格が安くなるラジエントヒーター】
ラジエントヒーターは、IHとは異なり、埋め込まれたヒーター自体が発熱するため、天板表面が高温になるので注意が必要だ。一方、天板が熱くなることであぶり焼きができるという特徴もある。また、径の小さな鍋も使え、使用できる鍋の材質にも制限がない。IHの3口目がラジエントヒーターになっているものがあり、本体価格は全口IHに比べ安くなる。
【据置型のIHクッキングヒーターもある】
据置型のガスコンロでもIHクッキングヒーターに交換できる。ガスの閉栓、専用電源の設置などの工事は必要だが、比較的、低い予算でのIH導入が可能。
流し台はそのままで、IHに置き替えることもできる
▲写真提供/パナソニック
【プロの視点】ガス→IHに取り替える場合はアンペア数を確認
ガスコンロからIHへ取り替えるには、200Vの専用電源の設置とガスの閉栓の工事を行う。消費電力が増えるので、契約アンペア数も必要に応じて見直す。電気料金の基本料が変わるなら、事前に顧客へ知らせよう。電力自由化により、電気会社の料金設定も様々。そのあたりの情報収集ができれば、顧客サービスのひとつになる。
また、マンションでも、個別のアンペア数の設定によっては、ガスからIHへの変更は可能。しかし、まれにアンペア数の変更ができない、200Vの電源工事ができないなどのケースもあるので要注意。集合住宅でのIHへの変更希望の際は、まずは管理組合へ確認を行ってから工事計画を立てるようにするとよい。
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